2020-04-30  駅前便女物語―駅前便所は今日も眠らない―

本日の夕刻,市内某駅前便所の前を通過してきました。

いま便所が存在する某商業ビルの店は,全店が休業しているのだが,便所は通常通り開いており,ちょっとした陸の孤島になっているのです。

私は便所に近づくにつれて,便所に出入りする人影があるのに気付きました。便女たちの「便活(べんかつ)」に休む暇などないのです。

私は少し離れた場所から,便所の動向を調査することにしました。便所に出入りしている人員は,総勢6人ほどでした。

その中に知り合いの小熊(50代会社員)の姿が。私と小熊は視線の移動だけで短い会話をしました。

私「あらお久しぶり。相変わらず暇みたいね」

小熊「暇なのはあなたも一緒でしょ。まさかいるとは思わなかったわ」

私「それもそうね。それじゃ,ごきげんよう」

そうやって小熊の姿は物陰に消えて行ったのだが,おそらく煙草を吸いに行ったのでしょう。便所近くの喫煙所はかなり前に撤去されてしまったのだが,だからといって喫煙者が簡単に煙草を止められるわけがありません。

煙草を吸う人間の集まる場所が,自然に発生するものなのです。

煙草も便所通いも止められたら何も苦労しません。そんな現代病の縮図がここにはあるのです。(何のことやら。)