1999-11-03 松たか子への挑戦状
自宅の冷蔵庫を買い替えることになりました。どうもファンの調子が悪いらしくて,数週間前から黒板を爪で引っ掻いたような轟音を発し続けているのです。もちろん自分で修理しようとしてはみたのだが,さすがに冷蔵庫は手ごわいです。如何せん物が大きすぎるので,分解することさえできませんでした(無理に分解して元に戻せなかったら大変なことになります)。
今日は,ヨドバシカメラで冷蔵庫のカタログを見繕ってきました。お家に帰ってコーヒなんぞを飲みながら各社のカタログを眺めていたのだが,ナショナルのカタログで素敵な一文を見つけてしまいました。
「National 1999年秋 冷蔵庫総合カタログ」 pp.7 より引用。
Smart(おまかせ)コントロールとは
庫内外の温度や冷却システムの状態をよりきめ細かく検知、湿度変動を予想し、最適な状態に制御します。ディスプレイなどの表示によるムダな待機電力も使わずに、見張らなくても、冷蔵庫にまかせて新鮮に保存できます。
<引用注>文字列の強調処理は私が施しました。
この「見張らなくても」という語句に,ぼくの右眉毛はピクピクしてしまいました。たしか,「見張る」ことを謳い文句にした冷蔵庫があったような気がします。
「TOSHIBA 冷蔵庫 総合カタログ1999年秋号」 pp.8 より。
そうそう,東芝の冷蔵庫です。東芝の冷蔵庫には「みはりパネル」なるものが備えられていて,庫内の状態を見張ることができるのです。ナショナルのカタログでは,この「みはりパネル」が余計だとか電気の無駄であると言っているのです。
こんなふうに,あからさまに他社製品を蔑(さげす)むなんて,日本のメーカにしては珍しいですね。そもそも,東芝のイメージキャラクターといえば松たか子。つまりナショナルは松たか子に挑戦状を叩きつけたことになるのです。なんて怖いもの知らずなんでしょう。私には絶対に真似できません。
話がだいぶ逸れてしまいましたね。結局どの冷蔵庫を選んだのかというと,「ナショナルのSKIT冷蔵庫」にしました。私が一消費者として,冷蔵庫を選ぶ際に重視した事柄を挙げてみましょう。一に設置面積。二に低消費電力。三に環境対策なのです。ナショナルの冷蔵庫は,これらの基本をしっかり押さえていました。おみごとです。