2004-01-31  おさんぽ練習帳―既婚パパ,借金は二桁―

こんばんは,今日は遅れ馳せながら2003年夏のネタを公開します。「――アンタさ,そんな前の話を今ごろされても――」と思う人がいらっしゃるかもしれません。私はただ予告したとおりに公開しているだけなので,こればかりはどうしようもありません(開き直り)。さて,私には野外系のお知り合いが何人もいます。みなさん毎晩のように市内某公園に集まりじっとベンチに座ったり,ちょこちょこ歩き回ったりときにはヨコ漏れしたりしているのです(毒)。今日はおさんぽ常連の「マッキーさん」という人の生き様の一部を報告します。

「マッキーさん」の予備知識

始めにマッキーさんがどんな人なのか,分かっていることをお話しましょう。マッキーさんは既婚者であり,妻と娘ひとりの3人で暮らしているそうです。年齢は30代後半で見た目は槙原○之に似ています(だから「マッキー」なのです)。私はマッキーさんに「(あなたは)既婚なのにどうして毎晩,公園に来ているのか」と訪ねたことがあります。マッキーさんが言うには「たまたまベンチで休んでいたらそういう場面に遭遇してしまい以後,病み付きになってしまった」のだそうです。まったく何が契機で虹色業界人からを盛られるか分からないものですね。マッキーさんは毎晩22時から翌朝1時くらいまで公園にいます。奥さんには仕事で帰るのが遅くなっていると言い訳しているそうです。

マッキーさんは自分がいままでどういうヨコ漏れをしてきたか,他人に話すことを躊躇しない人です(相手が私だから話してくれるのかも)。マッキーさんの活動をうかがうと私はいつも心が傷みます。某感染症に関してかなり無頓着らしく,危険なおさかん行動をたまにしているようなのです。私は「ヤダ,この人ったら奥さんも子どももいるのに某感染症を患ったら大変(びっくりマークふたつ追加)」と思って度々,感染症の予防を啓発することも珍しくありません。青空教室ならぬ「夜空教室」です。恐ろしいことですが,知らない人は本当に何にも知らないものなのです。

よく勘違いされるのですが,私はただ虹色業界人の調査をしているのではありません。某感染症に対して無防備でありまたその程度が深刻な人に対しては,ついでなので公衆衛生の指導の真似までしています(どこまで本当なのやら)。末端の人を救済することこそが,諸問題を解決に導くと考えているからです。(これ本当は行政かボランティア団体にやってもらいたいですね。もっとも怪しまれないで某所に潜入して,さらには会話までしないといけないので難しすぎるのかもしれませんが。)

某業界誌を買った私

ある日,私は市内某ルミ○ールでB∀DI誌と肌色DVDを購入し,その帰りに市内某公園をおさんぽしました。公園ではいつものようにマッキーさんがベンチにお座りしていました。園内の人影が疎らだったため,私はマッキーさんと雑談することにしました。「こんばんは,今日はちょっと来るのが早いんじゃないですか」などと話し掛けながら,さり気なくマッキーさんの隣に座ったのです(迷惑なことに私はいつもこういうノリです)。マッキーさんはすぐに私が不審な紙袋を持っていることに気づきました。そして「何買ってきたの?」と訊いてきたので,「雑誌と肌色DVDを買ったんですよ」と私は答えました。

マッキーさんはB∀DI誌が見たいと言い出しました。自宅に置くわけにはいかないから,この手の雑誌を買う機会も見る機会もないのだそうです。私は雑誌の包装を解くと「はいどうぞ」とマッキーさんに手渡しました。暗い園内でマッキーさんは食い入るかのようにグラビアページを見ながら――

マッキーさん 「毎月こういう雑誌買っているの?」

私 「普段は買わないけど今月号にはちょっと興味のある人(∀K∀HIG∃少年)が載っていたから買ってきたの」

――などとお話しました。ひととおり雑誌を眺め終わると,マッキーさんは徐々に気分が高まってきたのか「ビデオ見たいなー」と言い出しました。私は「DVD貸してあげようか。毛むくじゃらの作品でよければ(ヨコ漏れ)」と言ったのだが,マッキーさんはDVDを再生する装置を持っていないそうです。「いまどきDVDデッキもないなんて」と私は呆れました。私はマッキーさんの懐が凍り付くほど冷え込んでいることをまだ知らなかったのです。

発泡酒だけが唯一の楽しみなのか

マッキーさんは,いつもベンチに座って発泡酒を飲んでいます。その日も0.5リットルの発泡酒を飲んでいました。私は空き缶を指差しながら――

私 「もしかして一日の楽しみってそれだけ?」

マッキーさん 「そうだ。好き勝手に金使うわけにはいかねーんだぞ」

――などと当り障りのないはずの話をしていました。しかし「やっぱり既婚者って自由に使えるお金がないものなんですね」と話が進んでいくと,そのうち――

マッキーさん 「一時期は借金が三桁あったけど,最近ようやく二桁に減った」

マッキーさん 「いくら働いても金が貯まらない」

――なんだか話が暗くなってしまいました。マッキーさんは少し悲しそうな表情を浮かべてしまったのです。私は励ましてあげなくちゃと思いました。

私 「それでも借金,減って良かったですね」

マッキーさん 「うん」

「マッキーさんって毎晩この公園に来ているけど,内情は大変なんだ」と私はその日,マッキーさんの知られざる私生活を覗き見してしまった心境でした。それにしても私はどうしてマッキーさんの本心を聞き出せたのか,自分でも分かりません。だいたいここは市内某公園のベンチの上です。なぜこんな場所で他人の金銭の苦労話を聞かなければならないのでしょうか。いつものことですが私の「みの○んた」ぶりには驚くばかりです(なぞ)。