2004-02-25  調査員生命の危機

某日,市内某駅前便所を調査しました。その日は調査する時刻が遅くなってしまい,22時をすぎていました。すでに便所にはだれもいなかったのです。私は「まあだれもいないなら,いなくてもいいや」と思いながら,近くの自動販売機で烏龍茶を買いベンチのある場所へ行きました。すると常連Mくんがひとりベンチに座っていました。この場所でMくんと会うのは半年ぶりだったので,隣に座ってお話することにしました。

ところでその日のMくんの様子はなんだかおかしい。どうも酔っぱらっているらしくとっても酒臭かったのです。しかもただ酔っているならともかく,いつもよりMくんの発言が大胆だったので私はヨコ漏れしました。

先月ばい菌部屋に行ってきた

Mくんはしらふでは決して自分のヨコ漏れを話しません。しかし酔っていたせいか,べらべらと生々しい話を始めてしまったのです。

Mくん 「先月さ,ばい菌部屋行ってきちゃった」

私 「ほんと?あそこって病的肥満の巣窟でしょ?」

Mくん 「ぼくそーいうの好きなので」

私 「‥‥(そうだったんだ,知らなかった)」

私 「あのばい菌部屋ってけっこう過激なところでしょ?大丈夫だった?」

Mくん 「オラオラされちゃった」

私 「痛くなった?」

Mくん 「そうでもなかったよ」

私 「‥‥(そういう人だったんだ,知らなかった)」

この前××公園にいたでしょう

Mくんはしらふでは決して他人の話をしません。しかし酔っていたせいか,私の調査活動の目撃談を話し始めたのです。

Mくん 「去年××公園に行ったことあるでしょう。見かけた人いるよ」

Mくん 「このまえ××通の「なか卵」にいたでしょう。黙々と飯食らってるところを見たよ」

Mくん 「このまえ××湯にいたでしょう。見たよ」

私 「‥‥(ぜんぶ見られていたんだ,知らなかった)」

私はMくんが,私の調査活動のすべてを知っているのではないかと焦りました。調査員であるはずの私が調査されていたのですから,これは大変なことなのです。調査員生命に変わる大問題なのです。

私はMくんをぜったいに敵に回してはいけないと確信しました。某所といえども穏やかな生活を送るには,ご近所付き合いをおろそかにしてはいけないのです。