2005-12-04  パパ・お小遣いをせびる少女

週末,市内某駅前便所に行ってきました。便所には知り合いの某パパがいました。パパから「コーヒーでも飲まない?」と誘われたので,近くのコーヒーチェーン店でパパとお話することにしました。

パパはしきりにため息をついていました。パパが言うには,業界の大御所たちがつぎつぎ他界しているらしいのです。

「4月には××のママが死んだでしょ」

「10月にはTちゃんが。Tちゃんったら100歳まで生きるなんて言っていたくせに」

という具合に,指折り数えながら語り始めたのです。若い頃はブイブイ言わせていたパパも,老い先を心配するようになったのでしょう。だれでも年を取れば「つぎはだれ,つぎは私」という話をすると思いますが,パパも例外ではなかったのです。

私は「季節の変わり目だから仕方がないのかもしれませんね」と言いながらコーヒーを啜りました。若い頃に築き上げた人脈も自信も,いずれはすべて失う性質のものです。もちろんそんな説教をパパにするわけにはいきませんから,「大変ですね」とか「えっ(びっくりマーク)」などと相槌を打ちながら時は過ぎていきました。

別れ際にパパから「今度電話してね」と言われました。私は「はい」と答えました。いつもこう返事するのですが,私からパパに電話したことは一度もありません(有害)。だって用事なんかあるわけがないのです。私はパパにお小遣いをせびる少女ではないのです。