2010-12-26 “階層分析法”で自分に最適なおさかんスポットを探る
某日,某書店で「はじめてのAHP」という本を購入しました。
AHPとは
AHPとは,Analytic Hierarchy Processのことだそうです。日本語では,「階層化意思決定法」であるとか「階層分析法」と訳されているそうです。
これが何なのかというと,物事の選択肢が複数あって,その中からひとつ選ぶというときに,その「決断」を計算によって下してしまおうというものなのです。
「決断」という言い方をすると,何だが大層なことを決めるような気がしてしまいますが,小さなことでも構いません。たとえば,「今日の晩ごはんは何にしようか。鍋にしようか,刺身にしようか」「洗剤を買うとしたら,花王のアタックか,ライオンのトップか」といった,半ばどうでもいいことにも適用できます。
今回,私はAHPによって,自分に最適なおさかんスポットを探ってみることにしました。(本当に,どうもでいいことなのです。)
AHPの例
物事をAHPで分析するには,物事を「最終目標」「評価基準」「代替案」のみっつの要素に分解しておく必要があります。
AHPの正体は,行列の計算です。「評価基準」「代替案」は,各々(の重み値)を行列の要素に変換して,計算しなければなりません。真っ当に関わろうとすると,大変なことになるのです。
ところで,本書には,AHPをMicrosoft Excelで解くためのワークシートとマクロが付属しています。PCにExcelが入っていれば,ある程度,問題を簡単に解くことができます。
<画像の説明>AHPを解くためのワークシートの画面。
それでは早速,AHPで私に最適なおさかんスポットを探ってみることにしましょう。まず「最終目標」「評価基準」「代替案」を正確に決めます。
- 最終目標:自分に最適なおさかんスポットを探る
- 評価基準:料金,デキ率,移動コスト
- 代替案:A(屋内系),B(風呂屋),C(某公園),D(河川敷)
少し説明します。
おさかんスポット選びには,いくつかの要点があります。たとえば,それらは料金,デキ率,その場所への移動コストです。ほかにも考えれば思いつきそうですが,複雑にすると計算式に乗りません。必要最低限のものに絞り込みます。
代替案とは,出掛ける先の選択肢のことです。これも,考えればたくさんありそうなのですが,今回はAからDのよっつにしてみました。
つぎに,これらの情報をExcelのワークシートに入力し,問題を解きます。大雑把に言うと「AとBのデキ率を比較したとき,どっちが重要?」「BとCのデキ率を比較したときは?」といった質問に延々と回答していきます。
<画像の説明>評価基準の重み付けの画面。
結果発表
結果をチャートで出力する機能がついていたので,使ってみることにしました。
結果の説明です。
- 私が最重要視する事柄は「デキ率」。2番目は移動コスト。最後は料金。「少々値が張っても,近場でデキる場所を選ぶ傾向がある」と言える
- 最適なおさかんスポットは,「B(風呂屋)」「D(河川敷)」「A(屋内系)」「C(某公園)」の順になった
結果を見ると,驚くべき新事実はなかったように思えます。確かに私はBをよく利用するし,Dも夏場は欠かせない調査地点なのです。設問が悪かっただけなのかもしれませんが,いまさら後戻りはできません(なぞ)。
でもね,私,気づいたんですよ。
同じ質問をほかの人にもしたとき,回答の一致度合(俗にいう「距離」)を測れば,面白い結果が得られそうなのです。AHP本来の趣旨からは遠ざかってしまいますが,今後のネタになりそうです。