2011-03-06  ニトリハウス―その1―

ニトリハウス計画とは,私が推し進めている不動産関連の活動の総称です。「近い将来に不動産を持ちたいな」と思っているのです。自分で住むための家ではなくて,専ら運用するための物件が欲しいのです。

私の性格なら,REIT(Real Estate Investment Trust,不動産投資信託)の方が向いているのかもしれません。REITのETFを買えば,株式の取引と同じ手続きで不動産を運用できてしまいます。あらかじめ,取引のさじ加減をコンピュータでシミュレーションしておくこともできるので,不動産を直接扱うよりもリスクは低いはずなのです。

ただ,数字の成り行きを延々と眺めるのと,実際に見たり触れたりできる不動産を所持するのとでは,ずいぶんと感覚が違う気がします。それに,REITって,どうも胡散臭くて近寄りがたいのです。

まあ,将来がどうなのかは分かりません。でも,ひとつはっきりしていることがあります。それは,やろうとしないことは実現できないということです。上手に物事を成し遂げたいと思うなら,計画したり事前に調査したりしておかなければなりません。

さて,前置きが長くなりました。ニトリハウス―その1―では,70年代後半から80年代前半の物件に着目します。実際に,現地を調査してきたので感想を交えてご紹介しましょう。

物件1(賃貸マンション)

築:1983,戸数:不明

いきなり番外編なのですが,分譲ではなくて賃貸マンションです。「この地域で賃料が最安値」を高らかに謳っている某物件です。この物件は,かなり汚いです。まず,ろくに管理されていないであろう物件が,どんな荒れ具合をするものなのか観察しておきましょう。

建物の外観です。最安値なだけあって,ベランダやバルコニーといったものはありません。この窓は西向きです。おそらく夏場は地獄のように暑いと思います。

いちおうオートロックらしく,正面玄関から中に入ることはできませんでした。廊下はひどく汚れており,不法投棄された(ように見える)冷蔵庫が放置されていました。

郵便受けは,ところどころ破壊されていました。

オートロックの装置ですが,野ざらしでした。故障することはないのか心配です。

物件2(分譲マンション)

築:1979,戸数:115

建物の外観。この窓は南向きです。

1階ロビーの様子。かなり殺風景で,不気味な感じすらしました。70年代のマンションって,コンクリートで出来た巨大な墓みたいなものが多いのよね。

後付けの宅配ボックス。

エレベータで上階へ。廊下の壁が薄汚れているのが気になりました。この手の材質って,汚れが落ちないのかもしれません。

角はとくに痛むようです。

夜間のみオートロックになるそうです。開錠は,鍵式でも暗証番号式でもなくて,カード式。夜間,ちょっとコンビニへ出掛けて,うっかりカードを忘れたら大変なことになりそうです。

物件3(分譲マンション)

築:1981,戸数:58

建物の外観。写真では分からないと思うんですけれど,なんと外壁にLANケーブルが張り巡らされていました。屋内にケーブルを引くのは無理と判断して,外から引くことにしたのでしょう。

マンションの玄関の様子です。かなり清掃が行き届いており,ピカピカしていました。

オートロックと呼び鈴の装置は,一般的なものですね。

郵便受けは真新しかったです。

自転車置き場の様子です。管理のできていないマンションって,自転車置き場がぐちゃぐちゃなものなのです。ここは,きちんとしていますね。たぶん,このマンションには普通に住めると思います。ただし,最寄駅からちょっと遠いのよね。

物件3(分譲マンション)

築:1979,戸数:42

マンションの外観です。なんと北向き。オートロックはありません。

北向きの部屋に住もうとする人って,あまりいないと思います。実際,事務所やお店が入居しているようでした。屋外に,マンション内の店の案内板が存在していたので,最初から一般向けではないのかもしれません。

1階ロビー内の郵便受け。42戸しかないので,郵便受けの数も少ないですね。


この年代のエレベータって,金属加工むき出しという気がします。

率直に言って,廊下が狭い。

この写真では,ドアの色が赤く見えるかもしれません。実際は,オレンジ色です。1LDKで380万円だそうですが,高いと思いました。

連続して漏水事故が発生したそうですが,排水管が老朽化している(取り替えていない)としたら,髪の毛を取ったくらいじゃ収まらないと思います。「本当は,排水管を取り換えないといけないんだけれど,修繕積立金が足りなくて工事できないのでは?」なんて思いました。