2014-02-16 いわゆる"アイドル性"という病
あなたは,「アイドルになりたい」と思ったことはありませんか。
私は,調査員です。虹色業界人の生態に興味があるので,日々,調査に明け暮れています。60代のパパたちと話す機会もあるのですが,若かりし頃,芸能人を目指していた,あるいは,その疑いがある人を2人見つけてしまいました。
どうやら,アイドルになりたいという願望は,年代とは関係なく,昔からあるらしいのです。あの現象は,不治の病なのでしょうか。
Nパパ
Nパパの正確な年齢は,不明です。話の内容から察すると,すでに70代なのかもしれません。孫が,何人かいるそうです。
Nパパは,20代のとき,芸能事務所に所属しようとしたことがあったそうです。
ある日,Nパパは,自分の若かりし頃の,ブロマイド写真を私に見せてくれました。手帳に挟んで,いつも持ち歩いているみたいなのね。素人が撮ったスナップ写真ではなくて,プロが撮影したちゃんとしたブロマイドでした。
Nパパは,その昔,郷ひろみのような歌手になりたかったそうです。かの,渡辺芸能事務所に駆け寄ったところ,俳優としてなら所属させてやってもよいが,歌手ではだめだと言われたそうです。
Nパパは,俳優では不満だったそうで,芸能界には,入らなかったそうです。
ところが,その出来事の数年後,Nパパは,某東証一部上場企業のテレビコマーシャルに出演したとされています。
どういう伝手を利用したのか,定かではありません。枕営業でもしたのかもしれません(有害)。あの人ならやりかねません。
さて,パパがテレビコマーシャルに出演した時期は,1970年代と推測されます。私は,その時代のテレビCMを,YouTubeで探してみたのですが,いまだに発見していません。
ソニーUマチックが発売されたのは,1971年,かのVHSが登場したのは1976年だそうです。1970年代のテレビCMを録画したテープカセットと,可動する再生デッキを所持していて,さらには動画キャプチャーまでしてネットに公開してくれるような人は,ほとんど存在しないのです。
Iパパ
数年前の話です。某飲み屋に言ったら,ばったりとIパパと遭遇しました。
Iパパは,たしか60歳のはず。カラオケで,舟木一夫の歌を歌っていました。楽曲は,なんだったか分かりません。
Iパパの歌声を聴いて,私は驚きました。あまりに上手かったので,仰け反ったのです。
私は,過去に,Iパパとデートのようなものをしたときの出来事を思い出しました。
たまたま,タレントを育成する専門学校の前を通りかかったんですけれど,そのとき,Iパパは,「この子たちってバ◎よね。こんな学校に通ったくらいで,芸能人になれるわけないじゃない?若いと,そういうことが分からないのよね」なんて話を始めたのです。
あまりに唐突だったので,私は,「?」と思っただけだったのですが,カラオケに酔いしれるパパの姿を垣間見て,すべての出来事が,一直線に繋がったような気がしました。
もしかしたら,パパは若い頃,芸能学校に通った経験があったのかもしれません。
不思議なのが,この人は,子供の頃や,30代以降の話はよくしてくれるのですが,10代後半から20代の話はまったくしてくれないのです。
人生に空白期間あるようで,心の闇を感じるのです。何か,つらい過去があったのかもしれません。
ホムペ→SNS→SNSアプリ,繰り返される人生の汚点
私が,いわゆるアイドル性という病の存在を知ったのは,1995年からです。
アイドルになりたくて,ホムペを始めて,ホムペではアイドルになれなくて,つぎに流行ったSNSでアイドルになろうとして,それでも未達で,最近では,TwitterやSNSアプリでアイドルを目指している,そんな救いようのない人間が,確実に存在するのです。
技術の進歩とともに,これからも手段は変わり続けますが,アイドルへの憧れは,年代とは関係のない,普遍的なものなのかもしれませんね。
まったくもって,奇妙ですね。まさに,精神疾患なのでしょうね(有害)。