2019-01-27  パパと新年会―招かれざる客―

1月の某日,パパとデートのようなものをしてきました。

コーヒーショップにて

その日のお題は新年会。

某コーヒーショップでパパと雑談している最中,パパの携帯電話が鳴りました。電話を掛けてきたのは,虹色業界人の某W氏。パパが言うには昔,同じ職場で働いていた時期があったそうです。文字どおり同業者

でもそのときは,「お仲間」だということに気づいていなくて,お互いに分かったのは(「バレた」とでも言うのでしょうか),パパが早期退職した後だったそうです。

さて,W氏の用事は,いま駅前便所前にいるから来てほしいとのこと。

私とパパは,雑談を早々と切り上げて,W氏を迎えに行くことにしました。

もう若い人は来ないの?

某便所は,コーヒーショップから300mほど離れた場所にあります。

便所に到着するまで,歩きながらパパにW氏のことを尋ねてみました。

W氏は,業界の飲み屋デビューがまだだそうで,どこにどんなお店があるのかすら知らないとのこと。パパは,そんなW氏に,この街の遊び方を指南すべく,昨年末に「駅前に出てくる機会があったら電話して」と言っていたらしいのです。それで,いまその電話が来たというわけ。

便所前のベンチに到着すると,65歳くらいの小柄な男が座っていました。

どうやら,この人がW氏らしい。パパは,「この人が話していたWさんよ」と言うので,私はW氏に,「明けましておめでとうございます。今日はようこそ,いらっしゃいました」と余所行きの挨拶をすることにしました。

W氏は,「ここにはもう,若い子たちは来ないの?」なんて,とぼけた質問をしてきたので,私は,「おいおい,口を開けたかと思ったら,いきなりそんな汚ねー話かよ。あんたみたいな年配者が,交代勤務でもしているみたいに四六時中,便器に張り付いているから,若い子たちは気味悪がって来なくなったんだろうが」と言ってやろうかと思いました。言わなかったけどね。

生好きケンちゃん

パパはW氏に,市内虹色業界の「フリーペーパー」を渡す約束をしていたらしい。フリーペーパーには,業界のお店の情報がびっしりと書かれています。これさえあれば,事情に疎いW氏でも人並に遊べるようになるだろうというわけ。

でも,パパはフリーペーパーを常に持ち歩いているわけではありません。フリーペーパーは,パパの家にあるというので,3人でパパのマンションの一室へ行くことになりました。

パパのお宅にて。

食卓テーブルに腰かけて話していたとき,ようやく気づいたのだが,私は過去に何度かW氏に遭遇していました。

「この人,某ばい菌部屋の有名人物,『生好きケンちゃん』だわ。誰彼,構わず追い掛け回して,すごく迷惑で危ない人。まだ生きていたのね。どうして,あの人がいま私の目の前にいるのかしら?」と,W氏の素性に気付いてしまった私は,気が気ではありませんでした。

私は,「某店で何度かお見掛けしたことありますけれど,覚えていませんか」と切り出してみたのだが,W氏はぜんぜん覚えていないとのこと。それどころか,「某店の話はいまするな」という雰囲気すらしたので,この話はさっさと切り上げることにしました。

飲み屋の場所が分かったので,W氏は近々行ってみるそうです。売り子も買ってみたいとのこと‥‥。

パパがおかしな入れ知恵をしたせいで,W氏の家庭がめちゃくちゃにならなければいいのですが(あれだけ派手に遊んでおいてどうも既婚者らしい),W氏の運命は知る由もありません。