2025-02-23 古典的ダークパターン
先日,市内某ショッピングセンターに行ってきました。
朝10時半過ぎからフードコートで昼食を採っていたところ,11時が過ぎた頃,店内に軽快なファンファーレが鳴り響き館内放送が始まりました。
店内で衣類品のタイムバーゲンが開催されるとのこと。食後,見に行ってみることにしました。特売の専用会場があるのかと思っていたのですが,通路にハンガー掛けを並べて,特売品を吊り下げているだけでした。
私が物色したのは紳士服だけでしたが,売られていたものは昨年12月末から半額で投げ売りされていた冬物の売れ残り品。値札に付いている価格(すでに半額)のさらに半額で買えるとのことですので,75%引きの価格ということですね。安いのは事実。
気になったのは,従業員が発していた台詞。「残り時間あと10分になりました」みたいにお客さんを急がせていたのです。(考える暇を与えない。)
バーゲン会場では珍しくない光景だと思った人がいるかもしれません。これは明らかに「希少性バイアス」を促しています。この場合,「機会が限られているものには価値があるはずだ」という認知の傾向を促すことで,商品を売ろうとしているのです。
最近,インターネット上の買い物サイトで「ダークパターン」という呼び名で人間の心理に付け込んだ一連の販売手法が悪質だと問題視されていますが,実店舗でも昔から使われている手法なのです。
身近な詐欺に注意しましょう。