1997-12-25  わたしの極悪HTML入門

極悪HTML研究所の調査によると、巷ではだれにでも作れる極悪ホームページというノリのムックが多数発刊されているとのこと.それら情報誌の影響でしょう.一般人のWebには、HTMLの俗語がふんだんに盛り込まれています.今日は、そのHTMLの俗語の中で、最近よく見かけるものについて語ります.

最初に断っておきますと、ぼくは、俗語を否定するつもりはありません.知っていて使っているのなら、なんの問題もないわけだし、ちょっと前に流行っていた女子高生コトバと似たようなものです.

<P>…段落と空白は無関係

<P>は行間を空けるタグではありません.<P>の“P”ってなんだか分かりますか.おそらく英語でparagraphという意味です.行間を空けるなんて意味じゃないでしょう.文章のパラグラフとなる個所を、<P></P>で囲むんですよ.

<TABLE>…なんでも表にする愚かさ

<TABLE>は、表をマークアップするタグであってレイアウトの意味はありません<TABLE>をレイアウトに使うタグだと思い込んでいる人が、大勢いるようですね.たしかに<TABLE>を使うと、部分的に背景を付けることもできるし、きれいにレイアウトできたように見えます.でも、それに表としての意味はあるのでしょうか.

<A HREF="url" TARGET="new">ってなんだ

TARGET="new"は何を目的としているのか、ぼくはとても気になります.

たぶん、「newという名前のウィンドウに、リンク先を表示する.newという名前のウィンドウが見つからないときは、新規にウィンドウを開く.」という意味だと思います.でもこの意図とは別に、一般のウィンドウ(無名のウィンドウ)を新規に開くという意味もあるらしいのです.とくにリンク集のページで、この表現をたまに見かけます.リンク集なのに、リンク先を複数のウィンドウで開くことができません.とても不便です.

一般のウィンドウを新規に開くときは、TARGET="_blank"が正しいと思うんですが、TARGET="new"という言い方もするんでしょうか._(アンダースコア)は、慣習としてシステム内部の動作で使うものだから、TARGET="_blank"は理に叶っていると思うんですけど.

ウィンドウ・サイズを×××ピクセルに合わせてご覧ください

HTMLとは関係ありませんが、とくに目に余るのがこれです.読み物が主体のページは、1行が全角40文字程度となるようにウィンドウ・サイズを合わせておくのが常識だと、ぼくは思います.まさかこのページを見ている人の中で、ウィンドウのサイズを1024×768にしている、なんて人はいないよね.