2000-10-12  悪魔の公開メール

仰せのとおり,昨今のiモードならびにインターネットに接続可能なモバイル端末の普及には目を見張るものがあります。しかしながら,既存のWWWとiモードのWWWとでは,目指しているものが違います(用途が根本的に違うということ)。今後,iモード端末がIE5相当のウェブブラウザを備えることはありえませんし,「このプログラムは不正な処理をしました。強制終了されます。」とか「タイプ×のエラーです。」というメッセージが表示されることもありません。iモード端末がJVM(Java仮想マシン)を備えることは確定していますが,これは補助的なものです(携帯電話の未来像が既存のPCではないということ)。

日本は諸外国と比較するとIT(情報技術)化が遅れていることになっています。気を付けなければならないのは,情報技術云々はあくまで経済の領域の話だということです。「高度情報化社会は文化的に豊かな社会です。」と公言している専門家はたぶん一人もいません。最後に,某国の研究者は研究費を獲得するために,ありもしないすばらしい未来をでっち上げる,そして大してすばらしくならなかった未来に絶望する傾向があると申し上げておきます。