2003-09-28  ばい菌部屋報告:シゲゾウくん『もう壊れちゃうよっ』

27日の夜,市内某ばい菌部屋を調査してきました。今回,調査したばい菌部屋はいつもの ところではありません。やや過激と噂されるあのばい菌部屋です(←これじゃ分からんって)。

さて「張り切って調査」と意気込んでいたら,室内には私のほかに一人しかいませんでした。しかもその人も帰ってしまったのです。私が潜入したのは20時だったのですが,どうやら来る時間が早すぎたようです。これでは調査になりません。しかもお腹が空いていて長時間,待機できそうにありませんでした。仕方がないので私は途中退出して出直すことにしました。自宅で腹ごしらえの後,再入室したのは22時半でした。人員は7人ほどに増えていました。まだ人数は少ないけれど,調査が全くできないというわけではありませんでした。私はばい菌部屋の調査を再開しました。

B-BOYマサシくん

某ばい菌部屋は雑居ビルの2階にあります。室内に間仕切りを設置して壁を作り,部屋を区切っているのです。室内には音楽が流れていたのだが,なんだか選曲の品が悪いみたいでした。個人的には市内某一軒家のばい菌部屋の選曲の方が好きです。

ええと,私の選曲の趣味なんてどうでもよい話ですよね。調査の話に戻しましょう。私は手早くシャワーを浴び通路をうろうろしてみました。すると数人の方からお誘いが。でも私は調査員だし,ヨコ漏れガードが強力なので微動だにもしませんでした(本当です)。喜ぶべきなのやら悲しむべきなのやら,すっかりあの雰囲気に耐性を持つようになってしまったのです。そんなことをしていたら,一人の虹色業界人が私の目の前を通過しました。あの髪型,あのうつろな目つき,そうです(なぞ)その人物は元便所のアイドル,マサシくんだったのです。

マサシくんを目撃したのはおそらく半年ぶりです。髪型はいつもの坊主頭に近いのだが,よく見ると幾何学模様らしき曲線が描かれていました。理容用語でなんと言うか分かりませんが,やや長めの坊主頭にトリマー(細いバリカン)で線を描いた髪形です。私は「もしかしてこういうのをB-BOYというのでは,けっこう年の癖によくやるよ(←他人のことが言えるのか?)」と考えながら,ひとりニヤニヤしてしまいました。私はマサシくんの腹部にも注目しました。ありがちなリンゴ型肥満でしたね。以前から妊娠説が囁かれていたマサシくんですが,やはり妊娠していたのです。

シゲゾウくん「もう壊れちゃうよっ」

調査を始めてから,時刻は0時をすぎようとしていました。私は部屋で知り合った子と休憩所で世間話していました。もちろんヨコ漏れ後にお話したのではありません。ヨコ漏れなしでもいきなり会話できてしまう,喜ぶべきか悲しむべきかこの頃,もっぱらそんな調子なのです。休憩所は店の出入り口の目の前にあります。出入り口から丸見えで,どんな人がきたか分かる便利な場所なのです。すると,なんだか見たことのある人が現われました。その人物はシゲゾウくん。一度だけ某所でお話したことがあるのだが,こんな場所で再開するのは気まずくて私は通り過ぎるまで頭を下に向けてしました。

私はそれっきりシゲゾウくんの存在を忘れていました。そのうち布団の敷かれた暗闇からすごい声が聞こえてきたので,私は調査を再開したのだがそこで悪夢のような光景を見てしまいました。あのシゲゾウくんが某野獣さんに襲われていたのです。「くもの巣に引っ掛かった蝶々」とでも表現すればよいのでしょうか。小柄なシゲゾウくんがでっかい野獣に――気分が高まるどころか目の前の行為があまりに野蛮だったので,見たくないものを見てしまった心境でした,私は決して近づいてはならない異次元空間に迷い込んでしまったのです。

私は調査員です。私はすべての光景を目に焼き付け,ばい菌部屋の実態を報告する義務があります(なのか?)。任務を遂行するために,私はシゲゾウくんの生き様をじっくり観察することにしました(悪趣味すぎてごめんさい)。シゲゾウくんは最初,仰向け姿勢でしたが,うつ伏せにさせられたり,ワンワンの格好をさせられたり,最後は立ち姿勢まで――なんだかすごく勉強になりました(再三悪趣味すぎてごめんさい)。私はシゲゾウくんの呟きを聞き逃しませんでした。シゲゾウくんは「壊れちゃうよっ」と言っていたのです。実際,あの勢いだと壊れていたと思います(毒)。つぎの日ぜったいセーリだったと思います(さらに毒)。今日もまだ蟹股歩きしていると思います。(分かる人には分かると思うし,分からない人は分からないと思います。それでいいのです。)

ばい菌部屋がISO14001を取得する日

私はシゲゾウくんの最期を見届けることができませんでした。時刻は午前2時を過ぎていて,もう帰らなくてはならなかったのです。

さて私は冒頭で部屋にだれもいなくなって,再入室を余儀なくされたという話をしました。じつは部屋を出る前に,私はひと気のいない室内の設備を隅々まで調査していました。まず気づいたのは,布団に敷かれたシーツに血痕らしき染みがついていたことでした。たまたまそういうシーツなのかなと思ったら,どうも違うらしい。ほかのシーツにもやっぱり染みがついているのです。私は某顔の整形手術のときに入院した経験があったのでピンときたのですが,どうも血痕って洗濯しても落ちないみたいなんですよね。「染みは染みでも違う染みなのでは」という意見がありそうですが,粘性のない液体が滴り落ちた雰囲気だったのです。つまりあれは生理染みなのかなって(強引すぎ)。シゲゾウくんの惨状を目の当たりにすると「なるほど」と頷けるのです。

つぎに気づいたのは,虹色業界人たちが社会に適応できていないことです。虹色業界人はお風呂の入り方を知らないのでしょうか。シャワー室の周りがびっしょり濡れていて,足(「脚」ではなくて「足」です)を拭いていない雰囲気です。さらに環境社会に対する理解が不足しているらしく,シャワー室の照明がつけっぱなしでした。私は度々シャワー室に足を運んで照明を消したほどです(どこまで本当なのやら)。こうして整理してみるとばい菌部屋がISO14001を取得するには,最初の段階として虹色業界人をパターン分類にて行動分析する必要があります。つぎの段階では内部環境監査チェックシートを作成し「計画」,「運用」,「有効性評価」さらに是正措置を講じる必要がありそうです。――なんだか最後はすごく強引に難しそうな締め括り方をしてしまいました。私にとって今回の調査は刺激が強すぎて,話を逸らさずにはいられなかったのです。

と言いながら割引券をもらっているので,もう一回調査してしまうかも。(←危ないから止めましょう)