2004-06-06  2004年東京大調査3日目―差し歯女の晩餐―

――つづき

某公園の車窓調査を終え,羽田空港に到着したら17時になっていました。あと30分ほどで搭乗手続きが始まるらしい。早すぎず遅すぎずちょうど良い時間でした。私は待合所の椅子に腰掛けて,旅の回想に耽っておりました。「東京大調査は濃かった。しかもすごい量だった」と。計画していたことは恐ろしく計画通りに,それ以外も予想以上に充実していたのです。

そんな感慨深げな私を突き放すかのように,後部座席からは「ガサガサ」とか「バキバキ」という耳障りな音が響いていました。それは菓子を啄む音でした。ちらっと覗いてみたら,自然界には決して存在することのない白い歯をちらつかせた女性が肥満食を食らっておりました。それは間違いなく差し歯でした。私は差し歯女の晩餐に遭遇してしまったのです。こんな機会,滅多にありません。私は調査を開始しました(不審すぎ)。

調査と言いながら,じろじろと口元を観察するわけにはいきません。私は耳に伝わる 音だけで,彼女の咀嚼(そしゃく)を頭の中で思い描き続けました。どうやら前歯でスティック菓子(グ○コポッ○ーのようなもの)を食べているようでした。私は「あんなに差し歯に負担を強いる食べ方をして。この女の差し歯は5年も持たないな」と思いました。さらに「ポッ○ーを食べたら差し歯が割れたと大騒ぎしないだろうか」なんて嫌なことを考えながら,ひとりニヤニヤしてしまいました(オラオラはしてません←ふめい)。

これで2004年東京大調査の報告は終わりです。最初から最後まで意味不明でしたが,それは私が意図的に意味を鮮明にしなかったからです(なぞ)。初夏の陽気に魘されて(うなされて)いたからです(再三なぞ)。調査報告の肝は「ミニラさん」だったのです。それ以外の報告はおまけだったのです。というわけでつぎは特別編,「2004年東京大調査1日目――ミニラさん某ナイトでオラオラSOS――」ですよ。