2004-06-24 友達が来る前に軽く
某日,市内某公園を調査してきました。自宅から自転車を走らせること数十分,公園に到着したのは23時すぎでした。園内には生暖かい空気が立ちこめ,すでに怪しげな雰囲気になっていました。
この公園は小道に面しており,小道には多数の車が停まります。小道をうろうろしていると,車の窓越しに声が掛かるというわけです。私は早速どんな人がきているか調査することにしました。車の最後尾から最前列にかけて,歩いてみたのです。「アンタ,それって場に馴染みすぎなんじゃ」と思った人がいるかもしれません。勘違いしないでください。あくまで調査が目的です(なぞ)。
さて,そうやって歩いていたら,車のライトが「ピカピカ」と光りました。どうやらお声が掛かったようです。でも私は調査員です。私は決して近付こうとはせず,無視して通り過ぎそのまま園内に戻りました。最初の接触ですぐに「よびましたか」などと相手に駆け寄ってはいけません。まず焦らさなければなりません(ふめい)。みんな焦らされると弱いのです(再三ふめい)。
私が園内に入ったと同時に,車のドアが開閉する音がしました。どうやらさっきの人みたいです。どうやら私は追いかけられているらしいのです。こんなとき逃げ回ってはいけませんし,歩み寄ってもいけません。私は立ち止まり,虹色業界人との対決に挑みました。暗闇から現れたのはなんと「若い小熊」でした。小熊は唐突にこう切り出しました。
小熊 「あのー,○○○ってくれませんか」
小熊のなんの飾りのない一言を浴びて,私は意識が遠のきそうになりました。なんでも小熊はいまお友達と待ち合わせしているのだそうです。友達が到着するまでが「暇」だから,○○○ってほしいのだそうです。なんという,ずうずうしい小熊なのでしょうか(故に「小熊」なのでしょうけれど←なぞ)。まったく相手が小熊でなければ,引っ叩いていたところですよ。こんな状況下からどう抜け出すかは,調査員の力量に掛かっています。
私 「えー,この公園ってもうそういう時期だったんですか。今日はじめて来たからよく知らなかったんだけど」(←白々しい)
小熊 「ぼくじゃだめですか?」
私 「今日は下見に来ただけなので」
すると小熊はすんなり諦めてくれました。いやはや作戦大成功です。私は「もう帰らなければいけない」と思いました。「下見に来ただけ」と言いながら,長居したりまたまた自動車の列をチェックしたりしていたのでは,嘘つきになってしまうからです。「小熊のお友達もやっぱり小熊だったのだろうか」。私はそんなミエナイ小熊に思いを馳せながら帰宅したのでした。