2005-02-16  絶滅しそうなあの規格たち

私はヨドバシカメラが大好きです。ほとんど住んでいるような状態だと言ってしまっても,過言ではありません。今日はいつものヨドバシ散策を通じて,消えそうな規格たちのお話をします。

Palm

Palmは会社名であり製品名でもあり,PDAのOS名でもあります。あのミ○ラさんもちょっと前に指摘していたと思うのだが,もう売っていないのですね。数年前はPlam,IBM,ソニーの3社くらいが製品を出していたと思うのだが,店頭ではソニーのCLIEしか展示されていませんでした。

Palmに限らずPDAは絶滅寸前のようです。Windows CE機(これはPDAとはまた違う気がしますが)にいたってはNEC,カシオ,東芝,ビクター,日立,シャープなどが製品を出していましたが,店頭では東芝の「GENIO e」しか発見できませんでした。みんなどこへ行ってしまったのでしょうか。(ビクターのInterLinkはPC売場にあるのかも。)

生き残りそうなのはシャープのザウルスのようです。Palm(とくにCLIE)が出始めた頃は,「これでザウルスは終わりだね」なんて2ちゃんねるで騒がれたものです。あのCLIE信者たちはどこへ行ってしまったのでしょうか。いまごろPSPの「□ボタン問題」で大騒ぎしているんじゃないかと気掛かりです。【追記 22 FEB 2005 】 ソニーのCLIEはもう開発が終了したそうです。CLIEも絶滅です。

iVDR

iVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)は,日立を筆頭する家電各社が推進しているリムーバブルHDDの規格です。3年くらい前に発表されました。発表当時から立場が危ういと思っていたのですが,案の定いまだに製品らしい製品が発売されていません。

iVDRで奇妙なのは,早々とメディア本体とPC用接続キットだけがI/Oデータから発売されていたことです。「発売されていた」と過去形なのは最近,在庫が置かれていないからです。以前はお店に在庫があったのですが,この頃は「お取り寄せになります」の札が掲げられているだけなのです。iVDRはこのまま絶滅してしまうのでしょうか。

もっとも各種展示会では,iVDRの製品が参考出展されているそうなので,水面下では開発が進んでいるのだと思います。いつの間にかハードウェア仕様も「iVDR,iVDR mini,iVDR micro」の3種類になったようです。いつものように,利用者不在で規格を乱立させてしまったのですね(毒)。

インクジェットプリンタの普通紙FAX

家庭用FAXの話です。というかこれは規格でもなんでもありません(なぞ)。一時期,インクジェットで印刷するFAXが各社から発売されておりました。この頃は縮小傾向のようです。替わりに熱転写のFAXが復活した気がします。この理由よく分かります。

自宅にインクジェットのFAXがあるのですが,こいつは恐ろしく詐欺です。印刷ヘッドの目詰まりを防ぐために1日に1度,自動でクリーニングするのだが,このとき少量のインクを消費します。クリーニングのために1年強でインクまるまる1本分を使うようなのです。

FAXをたまにしか使わない人は,インクを交換して1度も印刷していないのにインクタンクが空になる,なんていう現象に襲われます。プリンタの原理を知っていれば不思議でもなんでもないのですが,ひどい話です。対して熱転写(含む感熱紙)は勝手にインクがなくなる心配がないので,いま見直されたのだと思います。(感熱紙は光劣化しますが,まったく使えなくなるわけではありません。)

現行規格の寿命

勝手に現行規格の寿命を予想してみました。みんなで絶滅危惧規格の観察を続けましょう(ふめい)。

  1. スマートメディア ― あと3年
  2. 音楽用MD(Mini Disk)― あと5年(データ用MDはもう絶滅したはず)
  3. VHSビデオカセット ― あと5年(なかなかしぶといですが今度こそ)
  4. 固定電話 ― あと10年
  5. 音楽用CD ― あと10年(再生装置はあと50年)
  6. JPEG ― あと15年
  7. 蛍光管ランプ ― あと20年
  8. Windows ― あと25年
  9. WWW ― あと75年
  10. RFID(無線ICタグ) ― あと100年
  11. 家庭用コンセント ― あと200年
  12. QWERTY配列キーボード ― あと300年