2005-04-30  ドキュンになりたい2005―平日のマクドナルド―

ドキュンになりたい2005,第1回目はマクドナルドの調査結果をお話します。私は,平日のマクドナルドにものすごいドキュンがいるという噂をききつけました。俄かには信じがたいのですが,髪の毛を黄色くした主婦が,同じく髪の毛を黄色くした子どもを連れて,ジャンクフードを頬張っているというのです。

たしかに19時台の民放各局のテレビ番組には,そのようなドキュンたちがうじゃうじゃ出演しています。テレビメディアは,茶髪で小汚い格好をするのが現代人の象徴であるかのように促しているとも受け取れるのですが,あのような人たちは本当に存在するのでしょうか。

マクドナルドはどこにあるのか

ドキュンの観察は,すぐにでもできると思ったら大間違いです。まずドキュンたちが集まるというマクドナルドの場所を特定しなければなりませんでした。

「マクドナルドってどこにあったかな」と思って,自宅から1km以内にあるマクドナルドを書き出してみました(下図)。私はジャンクフードを食べる習慣がなかったため,どこにマクドナルドがあるのかあまり意識したことがありませんでした。まとめてみると数多く点在していることに気づいてびっくりしました。

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 M(1)           | |  M(2)          M(3)
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      M(4)      | |
                | |                M(5)          M(6)
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                | |
 M(7)           | |

つぎに各マクドナルドの傾向を大雑把に分析しました。M(1-5)は商業地域でして,この地域にほとんど人が住んでいません。ドキュン主婦は出没しそうにないのです。M(6)は歓楽街の入り口にあります。いかにもドキュンが群れていそうですが,子連れのドキュンがいるようには思えません。

M(7)はショッピングモールに併設されているマクドナルドです。周囲には分譲マンションが立ち並び,ドキュン主婦の出現が予想されます。私はM(7)を不定期に調査することにしました。

1回目の調査,2005年3月15日14時

調査1回目は,偶然にもホワイトデーと呼ばれる日でした。お祭りムードを盛り上げるためなのか,M(7)のあるショッピングモールではエレクトーンの演奏会まで開かれていました。お姉さんがエレクトーンに手足を拘束され,人間とは思えない動きをしていたのです。(エレクトーンの演奏者はものすごい動きをすることが多いのですが,手足の関節に電磁石を埋め込んでいるからだそうです←ウソです。)

エレクトーンが鳴り響く中,私はマクドナルドの前を通ってみました。私もジャンクフードを採れば良いのでしょうけれど,どうもあのハンバーガを食べると顔に湿疹ができてしまうのです。体が「食べてはいけない」と警告するのです。おそらく添加物あるいは油が合わないのでしょう。

さてマクドナルドの前で立ち止まってみると,店内に髪の毛を茶色くした主婦と,3歳ほどの子どもがいました。私は「いきなりドキュン発見か」と身を乗り出しましたが,よく観察してみるとドキュンの諸条件を満たしていませんでした。まず主婦の髪の毛ですが,茶色ではあったものの色は暗めであり破壊力がありませんでした。子どもにいたっては完全な黒髪でした。

1回目の調査では,ドキュンを発見できなかったのです。

2回目の調査2005年3月18日15時

2回目の調査の日はホワイトデーでもなんでもなく,エレクトーンお姉さんの姿もありませんでした。

マクドナルドの前を通り過ぎると,またまた主婦と子どもを発見しました。 どうやら平日午後には,買い物後にマクドナルドで休憩する親子がよくいるようです。

ところが親子はドキュンではありませんでした。婦人の服装はGジャン姿であり,かなり地味でした。髪の毛も真っ黒でした。子どもにも突飛な様子はありませんでした。

2回目の調査でも,ドキュンを発見できなかったのです。

3回目以降の調査

以来,1か月半に渡りマクドナルドを調査してきました。髪の毛を茶色にした主婦は度々いましたが,毛が黄色い主婦は一人も確認できませんでした。髪の毛を少しでも染色した子どもに至っては,一人も発見できませんでした。

ドキュンは存在しなかったのです。

テレビメディアは事実を歪めている

ドキュンは存在しませんでした。マクドナルドの店舗によっては,ドキュン親子が出没する可能性はまだゼロではありませんが,現時点ではなんらの証拠も得られていません。

私は「マクドナルドにはドキュンがいる」という先入観を持っていました。これは明らかにテレビメディアによる世論の誘導の結果にほかなりません(←そうなのかよ)。テレビメディアがこのような愚行に手を染めている理由は,事実を歪めてまでも視聴率獲得を優先し,利益を追求しようとしているからなのでしょう。

今回は,「マクドナルドに出没するドキュン」という半ばどうでもいい題材を取り上げました。ほかにもさまざまな情報操作がなされていると考えるのが自然です。テレビメディアは架空の病んだ現代人をつくりあげ,社会不安を煽っているのです。国家を転覆させようとしているのでしょうか(ふめい)。まったく油断も隙もあったものではありません(再三ふめい)。私たちはテレビメディアの監視を怠ってはなりません。おかしな放送・報道に関して抗議していかなければなりません。

最後にもう一度いいます。「マクドナルドにドキュンは存在しなかった」と。

※「ドキュンになりたい2005」,次回は「深夜のドン・キホーテ」をお届けする予定です。お楽しみに。