2006-07-09  市内大衆浴場―仮眠室のぬし―

某日,市内某スーパー銭湯を調査してきました。

某スーパー銭湯とは

そのスーパー銭湯は,私が「おさんぽデルタ地帯」と呼んでいる地域の真ん中にあります。デルタ地帯は市内の僻地に位置するので,そのスーパー銭湯も市街地から外れた場所にあります。

午前0時,私は某スーパー銭湯に到着しました。お風呂は3階建てになっており1階が駐車場,2階が受付と浴場,3階が仮眠室になっているようでした。事前情報によると,3階の仮眠室で虹色業界人たちが派手にばい菌を培養しているのだそうです。

噂は時として,一人歩きするものです。本当はどうなのでしょうか。私はまず3階を調査することにしました。浴場には階段があり,階段を上ると3階へ行くことができました。

アロハ・ムームーにて

階段を上ってみると,入り口のドアに張り紙がしてありました。なんでもその部屋の名前は「アロハ・ムームー」なのだそうです(変わった名前ですよね)。さらには「全裸のままご利用いただけます」と書かれていました。どうやら裸のまま入っても良さそうです。私はドアを開け,中に入ってみました。

アロハ・ムームーは,もうひとつの脱衣所でした。ロッカーと休憩するための椅子が置かれており,奥まった場所には寝床も用意されていました。噂どおりの展開だなと思いました。

寝床にはすでに数人が横になっていました。しかも全裸のまま寝ている人もいました。少しおかしな気がしましたが,入り口の張り紙に「全裸のまま――」と書かれていたので,そういう場所だとしか言いようがありませんでした。人は集まっていたものの,とくに活動している様子はなかったので,私は浴場へ戻ることにしました。

仮眠室のぬし

午前2時をすぎた頃でした。浴場内の虹色業界人たちの行動が,俄かに活発になってきました。3階アロハ・ムームーのドアが頻繁に開いたり閉じたり,忙しくなってきたのです。いったい何が行われているのでしょうか。私は再び3階へ行っていることにしました。

アロハ・ムームーに入ってみると,意外にも人の気配がありませんでした。さっき入った人は帰ってしまったのでしょうか。寝床には数人が横になっているようだったので,私は椅子に腰掛けて聞き耳を立ててみることにしました。

しばらくして背後に突如,人影が現れました。その人物は20代半ばくらいだったと思います。髪の毛が肩あたりまで伸びており,楠田枝里子の古い髪型に似ていると思いました。

事前情報によると,仮眠室には主が生息しているのだそうです。この人物がその主なのでしょうか。あれこれ考えている余裕などありませんでした。雰囲気が常軌を逸している気がしたので,私はすぐに逃げ出しました。こういう場所では「どうなるのかな?」などと,のんきなことを言っていると某ばい菌に感染してしまうのです。

以後は,自宅に帰った後のお話しです。以前,某T∀CO様が「ばい菌部屋の暗闇には目が退化した生き物が生息している」という話しをしていたことを思い出しました。仮眠室の主も目が退化していたのでしょうか。

私は翌週も某スーパー銭湯を調査してみることにしました。

☆次回のお話しは「市内大衆浴場―OR∀NG∃ R∀NG∃僻地のお風呂で大爆発―」です。