2006-12-30 おさんぽ練習帳―真夜中のメタボリック・ガール―
※2006年夏の調査報告です。
某日深夜,とても寝苦しかったので,市内某公園を「おさんぽ」することにしました。
文化財の影で
その日,尋ねた公園はいつもの公園です。「いつもの公園」と言っても部外者には意味不明だと思うので説明を少々。
その公園は,市街地の中心部にあります。市内でも有名な観光地であり,園内には文化財の建物まであります。建物の裏側にちょっとした緑地があり,そこに虹色業界人が集まるのです。
古くから由緒正しいおさかんスポットのひとつでしたが,ここ数年は停滞気味。それでも有名な場所なので,夜間に限らず,朝でも昼でも誰かいます。そんな場所なのです。
メタボリック・ガール
自宅から歩いて数分後,某公園に到着しました。ベンチに座っていると,園内を慌しく行き来する人影が目に留まりました。茂みの奥では怪しい動き(それが何であるかあえて説明しません)をしている人たちもいました。「意外と集まっているな」という印象でした。
私はひとりの少女(少女と言いながらも年齢は50代後半くらい)の挙動が気になっていました。少女は巨漢というか,明らかに栄養過多の体だったのです。私は勝手に「メタボリック・ガール」と名前をつけて,メタボリック・ガールの様子を観察することにしました。
夜のレッスン
メタボリック・ガールはおさかん中毒患者らしい。公園を通過する人を,手当たり次第に追い掛け回していました。「新手の人体感知センサーなのかな」と思ったくらいです(ふめい)。魔の手は調査員である私にも及びました。でもメタボリック・ガールの動きはとっても鈍かったので,簡単に逃げることができました。
たぶん,少女は少女なりに運動を兼ねて公園に来ていたのだと思います(なぞ)。だって歩くたびに,お腹がゆさゆさ揺れていたのですよ。夜だからまだ許されるのです。もし昼間に「ゆさゆさ」を見せ付けられたらどうでしょうか。そんなの公害です。たぶん「公園に変な生き物がいる」って保健所に通報されてしまうことでしょう。
メタボリック・ガール自身もそのことをよく分かっていたから,人目を憚って,夜の公園に出没していたのでしょうね。ちょっと歩いたくらいで減量なんかできないとは思いますが,継続は力と言います。これからもちょくちょく出歩いて,延命に励んでいただきたいなと思いました(なぞ)。