2008-07-19  某地下サウナ―腐食性ガスからの生還―

某日,市内パパの湯を再調査してきました。パパの湯の話は,以前もたびたびしたことがあります。前回,私がパパの湯に訪ねたのは2007年11月のことでした。半年ぶりなのです。あれからパパの湯はどうなったのでしょうか。

ロッカーが開かなくなっていた

1階で受付を済ませ,地下サウナへの階段を降りるとそこはパパ達の楽園です。さっさと着替えてしまおう思って,ロッカーを開けようとしたのだが,なぜか扉が開きませんでした。「鍵が掛かっているのかな?」と思いましたが,そうではないらしい。思いっきり力を込めてみたら開きました。

扉をよく観察してみると,所々が錆びているようでした。「錆びていた」というよりも,「腐っていた」という表現が適切なのかもしれません。

前回は,ロッカーが新調されてきれいになったというお話をしました。まだ半年しか経っていないはずなのに,すでに10年くらい使っているんじゃないかって,思うくらいに劣化していました。地下サウナは金属を腐食させるのでしょうか。

浴室も荒れ果てていた

着替えを済ませて,いよいよ浴室を調査することにしました。私はすぐに,浴室の傷みがかなり進んでいることに気づきました。あちらこちらのタイルが剥がれ落ち,注意しないと足に怪我をしてしまうくらいだったのです。

サウナの中も,壁の傷みが激しいようでした。「もしやこの建物は倒壊してしまうのでは」なんて心配をしてしまうくらいでした。(地下サウナだから,倒壊するときは地上階が落ちてくるのかもしれません。)

そんな私の心配を余所に,パパたちはいつもように激しく戯れていました。サウナの中で始まったかと思ったらそのうち浴槽に移動してきて,なおもお励みになっていたのです。サウナの中は暑いから長居できないのです。

話が逸れましたね。お取り込み中の人たちは放っておいて,私は浴室を出てロビーへ行くことにしました。

場末の浦島太郎たち

ロビーには寝椅子とテレビが置かれていました。パパたちは寝椅子の上で干からびていました。生きているのか,死んでいるのか分からない状態だったのです。もしかしたら,本当に生死の境目をさ迷っていたのかもしれませんね。

そのとき私は悟りました(←いつもの勘違いです)。「パパの湯には腐食性のガスが漂っているのではないか」と。なぜ短期間でロッカーや建物が傷んでしまったのか,説明するためにはそうとしか考えられません。

寝椅子の上で干物になっていたパパたちは,ほんの数年前まで少年だったのかもしれません。しかし,頻繁にサウナに通い詰めてしまったために,腐食性のガスにやられてしまったのではないでしょうか。いわばこのサウナの常連たちは,場末の浦島太郎なのです。(どこまで本当なのやら。)

私はどうだったのかというと翌朝,肌がしっとりと潤っていました。以前もお話しましたがパパの湯には,不思議な美肌効果があるのです。毒と薬は紙一重なのか,どうやら私は若返ることができたようです。(傍から見たら,すでに化け物なのかもしれませんが。)