2009-12-27  キャッシュフロー101―今年いちばんの良い買い物―

キャッシュフロー101は,「金持ち父さん 貧乏父さん」という本で有名なロバート・キヨサキ氏が考案したボードゲームです。お金の啓蒙を目的としています。見た目は,タカラトミーの「人生ゲーム」に似ています。

キャッシュフロー101には,携帯アプリ版が存在します。携帯電話をお持ちであれば,ダウンロードして遊ぶことができます。ちなみに,このゲームは有料です。月額300円の利用料が掛かります。

携帯版 金持ち父さんのキャッシュフローゲーム

画面1画面2画面3

<画像の説明>携帯アプリ版キャッシュフロー101の画面です。

ボードゲームだと,一人で遊んだりお金の計算をしたりするのが面倒そうですよね。飽きたとき,置き場所に困るのも悩みなのです。携帯アプリ版では,面倒な計算はコンピュータがやってくれるし,置き場所も取りません。

私,夏にこのゲームを嗜んでいたのですが,かなり面白いと思いました。たぶん今年いちばんの良い買い物です。

今回は,私が携帯アプリ版キャッシュフロー101を遊んでみて,「ラットレース」(お金に振り回される生活)から抜け出すまでの経緯をお話します。

1回目:クリアできず

このゲームでは,最初に職業が決まります。同時に収入も決まります。私の職業は,警察官でした。収入は3,000ドルだそうです。

私は,ローンの返済を最優先にすることにしました。

勝間和代の本に依ると,「住宅と自動車のローンを返済してしまうことが肝心」と書いてあった気がしたからなのです。(そんな記憶があるだけで,本当に書いてあったかどうかは定かではありません。)

株は,買い方をちょっと知っていたので,少し買いました。

不動産はまったく買いませんでした。買い方が分からなかったし,ローンが残っている不動産を買う意味が,分からなかったからなのです。

銀行からの借り入れも一切しませんでした。実生活で銀行からお金を借りたことがないので,どうなるものなのか想像できなかったからなのです。

こうして,「なるべくローンを返済する」「株はちょっと買う」という方法でゲームに挑んだのですが,いつまで経っても不労所得を増やせませんでした。そのうち子供が3人になってしまい,毎月の支払額は増える一方でした。

「お金の使い方を知らない」ということが,これほど不利益を生むとは思いませんでした

2回目:破産

このゲームは,対戦ゲームです。コンピュータが対戦相手になってくれます。

1回目のとき,対戦相手は躊躇することなく銀行からお金を借りていました。

私も,積極的に銀行からお金を借りて,不動産を買うことにしました。ところが,借りすぎましたね。返済に行き詰って破産しました。

3回目:ラットレース脱出

3回目,ようやくラットレースから脱出することができました(びっくりマーク)。そのときの戦術は以下です。

  • 不動段を買うときは,銀行からお金を借りる。そしてなるべく早く返済する
  • 格安の株式を買う機会があったときは,限界まで株を買う

心がけたこと

その後,時間が取れたときに遊んでみました。何度かやってみて,だいたい分かったことがあります。まず,収入が低い場合と高い場合では,戦術が異なるのです。

収入が低い場合は, 1ターン当たりのキャッシュフローを増やすことが重要です。まずローンの返済を意識します。ローンにも種類がありますが,住宅ローンは高額なので,返済するのは終盤になります。

収入が高い場合,低額なローンは後回しにしても良さそうでした。毎月5,000ドル稼げる人が,毎月50ドル返済するローンを意識する必要はないのです。

格安の株を買う機会があったときは,銀行からお金を借りてでも買うようにします(ゲームだから通用する話であって,実世界ではやってはいけないことでしょうが)。ただし,余力に注意します。銀行からお金を借りると,返済を終えるまで1ターン当たり10%の利息を払い続けなければなりません。借りすぎると返済できなくなって破産します。

私は,最終的に不動産と株式を中心に投資するスタイルに落ち着きました。投資の効率は,「投資信託<債券<ビジネス<株式<不動産」のような気がします。

ところで,所詮はゲームですので,何度もやっているとパターンを覚えてしまいます。こうなると,あまり面白くありません。いつも同じことをしていたのでは,同じ結果しか得られないのです。

「今回は株式を買わない」「ビジネスだけでがんばる」みたいに,戦術を変えて遊ぶと面白いと思います。いずれにしても,株式で資金を一気に増やさないと,ラットレースから抜け出すのは難しいようです。

最後に,このゲームには通常版とネット対戦版があります。ネット対戦版は,クリアするまで時間が掛かります。忙しい人はやらない方が良いと思います。「時は金なり」なのです。