2010-05-04  3Dテレビがなぜ話題なのか理解できなくて困っています

いまなぜか3Dテレビが話題だそうです。私は,この現象が理解できなくて困っていました。某日,市内家電量販店でパナソニックの3Dテレビが展示されていたので調査してみることにしました。

いったいどんな映像なのでしょう。

なぜか行列

当たり前なのかもしれませんが,3Dテレビはテレビ売り場にありました。売り場へ行ってみると,そこには3Dテレビを観るための行列ができていました。

少し説明しますが,現在の3Dテレビは専用メガネを掛けなければ正しく観ることができません。

そんなに珍しい映像が観られるというのでしょうか。私も列に並んで,立体映像を鑑賞してみることにしました。

なぜか20年前の画質

3Dテレビのデモは2箇所で行われており,それぞれ石川遼選手のバンカーショットとビーチバレーの映像が流れていました。

3Dテレビの立体映像を見た第一印象ですが,「20年前のテレビみたいだな」と思いました。解像度が低く,色がとても悪かったのです。飛び出して見えることを優先しているのか,画質はまったく考慮していないようでした。

肝心の立体映像は,過去に何度か見たことがあったので,何の新鮮味もありませんでした。

むしろ,この21世紀に昔と同じことをしていることに驚きました。同時に「テレビの時代って本当に終わっちゃったんだな」と確信しました。

私が欲しいテレビ

結局,3Dテレビがなぜ話題なのか理解できませんでした。冒頭では「理解できなくて困っている」と言いました。本当は大して困っていないので,もうこの話は終わりにしますね(なぞ)。

最後に,私が欲しいテレビの話をします。

私ね,テレビを観なくても済むテレビが欲しいです。テレビって,情報の密度が低すぎるのです。活字にすれば1行で済むような情報を10分も20分も掛けて放送しているのです。

「テレビを観なくても済むテレビ」が具体的に何なのかというと,ハードウェアはいまのテレビと大して変わりません。変えるのは放送局側です。同じ番組に,標準版と短縮版の二種類を用意するのです。短縮版は名前のとおり放送時間が短く,標準版よりも早く終わってしまいます。

たとえばニュース番組だったら,「近所のおじいちゃんが車に轢かれた」だとか「××市で菊の展示会が行われた」みたいに,重要度の低い情報を差っ引いて短縮を図ります。

高めてほしいのは,映像の解像度でもチャネル数でも,さらには画面の大きさでもありません。情報の密度なのです。

さて,物事の重要度が高いであるとか,低いであるとか何を根拠に決めれば良いのでしょうか。正解はなくて,人それぞれ違うと考えるのが自然ではないでしょうか。個人の嗜好で番組を作り変えるのは,技術的に難しいでしょう(将来的に目指すべき方向だとは思いますが)。現実には年齢・性別という大雑把な括りで,重要度を変えることになるでしょう。