2012-12-30 ブラザーADS-2000―常に300dpiでスキャンする理由―
ブラザーADS-2000の疑似解像度を検証しました。カラー400dpi,600dpiでスキャンしても意味がありません。
疑似解像度の検証
(A) カラー 300dpi | |
(B) カラー 400dpi | |
(C) カラー 600dpi | |
(D) グレー 600dpi |
画質がまともなのは,(A)だけです。
(C)は偶数ライン・奇数ラインで副走査方向(X軸)に画像がブレています。この現象は,グレースケールの600dpiの(D)では,発生しません。
(B)の仕上がりは,一体,何が目的なのでしょうか。
私は,解像度絶対主義者ではないので,カラー600dpiが不鮮明でも構いません。でも,せめて400dpiのスキャン画像は,鮮明であって欲しかったのです。
グレースケール600dpiもなんだか怪しい
製品情報に依ると, ADS-2000の最大光学解像度は,600dpiだそうです。600dpiを超える解像度でスキャンした画像は,ソフトウェアで引き伸ばした結果になるというのです。
ところが,カラー300dpiを元にAdobe Photoshop CS5で,(D)に相当するグレースケール600dpiを作ってみたところ,あまり見分けの付かない仕上がりになってしまいました。
(D) グレー 600dpi | |
(E) カラー300dpi→グレー600dpi |
600dpiの解像度が必要になるのは,OCR処理のときです。
スキャン画像をテキストに変換したいとき,認識率を上げたいから600dpiでスキャンするのです。
しかし,この結果を踏まえると,「600dpiでスキャンしてOCR処理した後で,解像度を落とす」という作戦を取っても,文字の認識率は向上しないのかもしれません。
原稿の問題なのかもしれませんが,それにしても,有難味がありませんね。
以上の検証結果から,私は,カラー・グレースケール共に常に300dpiでスキャンするようにしています。