2019-06-02 某ばい菌部屋―あなたは浦島太郎―
昨年,市内某ばい菌部屋が閉店しました。
それから1年後,ばい菌部屋があった建物の前で,私はおかしな人物に遭遇したのです。
そのばい菌部屋は,土曜日は15時から営業していました。店が開く前に到着してしまった人は,開店するまで近くの歩道上で時間を潰すものだったらしく,その場所にはよく煙草の吸殻や飲み物のゴミが捨てられていました。
先週,土曜日,昼下がりの出来事。私は偶然,閉店したばい菌部屋の近くを通ったのですが,問題の歩道にひとりの中年男性が立っていました。
中年男性は,年齢60歳,身長175cm,体重85kgくらいに見えました。頭からつま先まで,全身を真っ黒に日焼けしており,このあたりでは見かけない風貌。
潰れたばい菌部屋が,今か今かと開店するのを待ちわびているように見えました。
私は,「この人,閉店したのを知らないで来てしまったのかしら。でも,閉店したのは1年も前の話なのに,それを知らないって‥‥」と思いながら,中年男性の前を通り過ぎました。
店が潰れたことを教えてあげても良かったのですが,もし,別の用事でその場所にいたのだとしたら,下手に話し掛けて,おかしな問題に巻き込まれても困るので素通りしてしまいました。
マグロ漁船の乗組員とでもいうのか,遠洋漁業の仕事でもしている人だったのかもしれません。いわゆる「浦島太郎」だったのかもしれません。