2022-07-03  ヴァーチャルY兄貴―ヤリ部屋解体工事―

おっす,ヴァーチャルY兄貴だ。オラオラ。

「始め有るものは必ず終わり有り」

古代中国の思想書「揚子法言」に書いてある君子のありがたいお言葉だそうだ。始まったものはそのうち終わるっていう,日常的にもよく経験する当たり前の話だな。

さて,今回は廃業した市内某ヤリ部屋が入っていた木造家屋の解体工事の話。店が閉店してから数か月間,放置されていたわけだが解体作業はある日,突然始まった。

俺が偶然,店の前を通ったときには,すでに全体の3割ほどが解体されていたのだろうか。工事担当者が店内のおかしな構造(迷路など)をどう思っていたか知りたい気もするのだが,尋ねる機会は当然ない。

写真右下に見えるのは,たぶんシャワーユニットの床。表裏がひっくり返っている。このシャワー,狭いから使用中によく壁に肘がぶつかってその度にイラついたものである。

こうして数日間で,あれよあれよという間に片付けられてしまった。作業が始まると早いものだな。そりゃ相手は古びた木造家屋だし,重機でバッコンバッコンやられたんじゃ一溜りもない。

集めた瓦礫はガラ袋に集められ,トラックで続々と運び出されていった。

「こうして欲にまみれた事物は無垢へと帰りましたとさ」と昔話風に書くと可愛く聞こえるかもしれないが,俺は悲しいんだよ

この場所で繰り広げられていた愛も恋の駆け引きも,その場で取り繕った嘘も,みーんなガラ袋に詰め込まれて産業廃棄物処分場に運ばれてしまったのかと思うと虚しいんだ。

それによ,処分場もそのうち満杯になるわけだろう。郊外の処分場が公園に生まれ変わったら何が起きるだろうな。連日連夜,欲にまみれた野郎どもが集まる盛り場になるんじゃねーか?

輪廻転生ではないが現代人も未来人も,回し車の中を走り続ける鼠と大差ないのかもしれないな。決して抜け出すことのできない壮大な無限ループが恐ろしくなってくるぜ。オラオラ。