2023-08-23  市内某ばい菌部屋―目が退化したような生き物たちはシフト制―

7月下旬の某日,市内某ばい菌部屋を調査してきました。

灼熱の世界

時刻は午前11:30でした。その日の外気温が何度だったのか分かりませんが,ぽかぽか陽気なんて可愛らしい段階を通り越して,辺り一帯は灼熱の世界でした。

ばい菌部屋の近くまで来て気付いたのですが,店の真ん前の歩道で立ち止る輩の姿あり。たぶん「ポケモンGO」のような拡張現実技術(AR技術)のゲームを楽しんでいたのでしょう。

まったくこんな暑い中どうかしています。

可能性は低いものの私服警察官かもしれません。少し離れた場所から様子を伺うことにしました。数分間,観察してみましたが,店に出入りする人間に声掛けしている雰囲気はなかった。警戒しすぎたかもしれませんね。

安全確認が済んだので,ばい菌部屋に潜入することにしました。

目が退化したような生き物

店の玄関にて。私は靴箱に靴を入れたり,受付で入場料を払っていたりしていたのですがその間,退店する客あり入店する客ありでずいぶんと慌ただしい感じでした。

店の中に入ってみると,満足に目が見えない事態に襲われました。何しろ屋外は目に刺さるような猛烈な日差だったのに突然,薄暗い場所に来てしまったのです。目が慣れて見えるようになるまで時間が掛かるのです。

私は時間を稼ぐために気持ちゆっくりとした動作で着替えてみたものの,焼石に水とでも言うのか瞳孔が開くにはまだまだ時間が必要でした。

どうにか布団が敷かれた本拠地まで辿りついてみたものの,暗黒地帯かのごとく何も見えなかったので困惑しました。暗がりの中からは何者かが潜んでいる気配が感じられました。どこからともなく手が伸びて来たので,こちらからは見えなくても相手からは見えていたのです。もしかしたら,暗がりに長時間いると謎の感覚が過敏になって,視力に頼らなくても状況が分かるようになるのかもしれません。

私はそのとき,かのT∀KO様が「あの手の場所には目が退化したような生き物が生息している」という話をしていたのを思い出していました。もう30年くらい前の出来事。そんなに昔の話だと思い出すだけで,なんだか訳ありな気がしてしまいます。(なぞ)

「T∀KO様の話は本当だったんだ」と感心しながらも,経験上このまま長居したとしても何も得るものはありません。私はさっさと帰ることにしました。

目が退化したような生き物たちはシフト制

時刻は11:50。ロッカー室にて私は退店する準備をしていました。

丁度,客が入れ替わる時刻だったのでしょう。さきほど暗黒地帯に潜んでいた人たちが,燻煙剤で炙り出されるかのようにワラワラと姿を現していました。みなさん覇気のない顔をしていました。

目が退化したような生き物たちが帰ったかと思ったら,すぐさま似たような風貌の客が入店してきたので私は驚きました。

目が退化したような生き物たちは,シフト制なのでしょうか。この手の場所で「こいつ,いつも見掛けるな」なんて思うことはよくあるのですが,実は似ているだけで別人なのかもしれません。おやおや,新たな謎が増えてしまいましたね。

余談ですが,入店してからシャワーも浴びずに店内を一周したかと思ったら,躊躇うことなく帰るなんてスカした態度の人間は私だけでした。

引き続き別の店を調査する予定があったのです。今夏,最凶の外れクジを引くことになるとも知らずに。オラオラ。(小声で)