2000-04-19  国民生活白書をイルカが斬る

とある用事で経済企画庁のウェブを閲覧したのだが,国民生活白書(同庁が公表)ってけっこう面白そうです。

ぼくは自他ともに認める解析魔です。白書の文章をMicrosoft Word 98に読み込んで,「表記ゆれチェック」をかけてみました。すると怪しい個所がちらほらと検出されました。

MS-Word 98で表記ゆれを検査する

イルカの指摘によれば,この文章には「身に付け」と「身につけ」という表現が混在しています。確かにこの場合,イルカの指示どおり「身に付けていくことが大切な課題である」に修正した方がよさそうです。引き続き「文章校正」してみると,イルカは括弧の不対応を指摘しました。

MS-Word 98で文章校正する

だれが白書を書いたのか知りませんが,公の文章なのにコンピュータで文章校正すらしていないようですね。これからは,きちんとお給料に見合った仕事をしてくださいね。>白書書いた人

さて,私は日頃から命名規則に興味があります。1999年度の国民生活白書(要旨)のURL(http://www.epa.go.jp/9...)に注目してください。政府発行の文章(のファイル)なのに,和暦ではなくて西暦を使っています。政府関連組織の内部でも,和暦廃止の方向に向かっているんですね。――と思ってよくよく調べてみると,和暦を使っている個所は文章の表題だけです。白書要旨内部の文章を凝視してみてください。「昭和」という語が一つもありませんから。どうも政府発行の報告書には,和暦を使ってはいけないという決まりがあるようです。「平成とか昭和という語が入った文章を書くとイルカに怒られる。」そんな時代がもうすぐやって来そうです。