2003-12-20  ばい菌部屋報告9―既婚パパ今宵もおさかん―

某日,市内某ばい菌部屋を調査してきました。私が到着したのは22時頃,ばい菌部屋はすでにふしぎ少女たちのヨコ漏れで大賑わいでした。それはいつものなんの変哲もない,ありふれたばい菌部屋の光景でした。時刻は午前0時,玄関の呼び鈴が鳴りました。このばい菌部屋はどこにいても呼び鈴が聞こえます。新しいお客さんが来ると「どんな子が来たのかな」って1階の玄関前をウロウロする人もちらほら。私もその中に紛れて,どんなふしぎ少女が来たのか見物することにしました。しかし来たのはふしぎ少女ではなくてパパでした。ふしぎ少女たちは「なーんだ」という顔をして,さっさと元の暗闇に戻っていきました。でも一人だけその場に立ち止まる人物がいました。それは私です。私は「パパとなら仲良く慣れるかも」と思ってしまったのです(なぞ)。唯一ことばが通じる人のように見えたからです。

パパは会社帰りらしく背広姿でした。パパはロッカー室に移動すると,あっというまに全裸になりシャワーのある場所へと消えていきました。丁度そのとき私はパパとすれ違うことができました。「なんだか酒臭いな」と思いました。パパはかなり酔っているようなのです。そうですよね,こんな場所しらふで来られるなんてどうかしているのです(ふめい)。シャワーを浴び終えたパパは,休憩室の椅子に腰掛け煙草を吸い始めました。一服終えると今度は業界誌をおもむろに手に取り,パラパラと誌面を捲り始めました。そしてなんと一人でヨコ漏を初めてしまったのです。私はびっくりしてしまいました。パパの左手の薬指には結婚指輪らしきものが見え隠れしています。「妙に落ち着いた雰囲気だから既婚者だろうとは思っていたけれど,やっぱりそうなのね」と私はパパの私生活を想像しながら,パパを観察してしまいました。しばらくしてパパは雑誌を本棚に戻すと,布団が敷かれた2階に上がっていきました。私はパパを追い掛けて2階に上がりました。でも2階はすごく暗いのでパパを見失ってしまいました。「あれ,どこへ行っちゃったんだろう」と思いながら暗闇に目を慣らしていると,壁にもたれ掛かりふしぎ少女とヨコ漏れするパパの姿を見てしまいました。あまりに大胆なパパの行動に,私はまたまた驚いてしまいました。

既婚パパがばい菌部屋でおさかんだなんて,別に珍しくもなんともありません。本題はこれからです。翌日もっと私を驚かせる出来事があったのです。私はつぎの日,市内某公立高校の合唱部の定期演奏会を鑑賞しました。市内某コンサートホールにて,少し早い時間に到着した私は席に座り,発表会の冊子を眺めていました。そのうち徐々に人が集まり始め,会場は高校生たちの家族とお友達で埋め尽くされていました。そんな中,ふと見渡すと5席ほど離れた場所に,見たことのある人物が座っていることに気づきました。昨日ばい菌部屋でヨコ漏れしていたパパとその家族です。演奏会が終わり私は会場の外に出ました。屋外は凍えるような寒さでした。そのまま地下鉄の駅まで歩いていたら偶然パパたちが私の目の前を横切っていきました。パパと奥さんは10歳くらいの娘さんの手を引いていました。粉雪が舞い散る空の下,私は虹色業界人の真実を見た気がしました。そして「またどこかで会えるかも」と既婚パパとの再開を確信しました(毒)。