2004-05-14  2004年東京大調査2日目―鏡の中は視線地獄―

――つづき

新宿駅付近には,虹色業界人の集まる便所が複数あるそうです。私がその中の,某ビル地下1階便所に入ろうとしたときのことでした。便所入り口付近の洗面台は,すでにふしぎ少女5人ほどに陣取られていました。私は鏡越しに少女からの強烈な視線攻撃を受けてしまい,精神的な身障者になってしまうかと思いました。鏡の中は視線地獄だったのです(なぞ)。

ふしぎ少女たちはオレンジやグリーンのとても鮮やかな色の服を着ていました。まさに子ども服でした。しかも蛍光剤入りの合成洗剤を愛用しているのでしょうか。青白いような異様な光を放っていました。眼が焼けるような感じがしたので,たぶんあの光には紫外線も含まれていたのだと思います(ふめい)。まさに有害光線だったのです(さらにふめい)。

少女たちはそろって日やけしており,黒い肌に白目だけが真っ白く浮き上がるような状態でした。まだ若いせいか,肌のきめはかなり細かくいわゆる「汚い日やけ」ではありませんでした。でもこの子たちも,あと3年もすれば賞味期限切れでしょうけどね(毒)。いやまったく,ちょっとくらい嫌味を言ってやらなければ私の気が収まらないのです。あまりに眩しかったので(なぞ)。

さて便所の調査といえば,やはり個室の落書きを見ないことには始まりません。ところが ふしぎ少女たちの抵抗はかなり激しく,内部への潜入を許さなかったのです。さすがの私でも入り口で立ち往生してしまい,個室までは調査できなかったのです。きっとあの少女たちの立ち位置には,場所代が掛かるのだと思います。一人5千円くらい払わないと場所を空けてくれないし,通してもくれないような雰囲気だったのです。私もまだまだ修行不足なのですね。

こうして不十分ながら便所の調査を終えた私は,予想以上に体力を消耗していました。視線地獄に圧倒されてしまったのです。とってもお腹が空いたので奮発して高カロリーな夕食を摂り,宿泊先に戻りました。時刻は20時をすぎていました。予定ではこれから某ばい菌部屋の調査をすることになっていました。しかし私は直前になって,ばい菌部屋の調査を断念しました。なぜ調査しなかったのか,次回はその理由をお話します。

つづく――