2005-07-26  ドキュンになりたい2005―白昼のドン・キホーテ―

連載ドキュンになりたい2005,ようやく第2回目です。今回は白昼のドン・キホーテの調査結果をお話します。予定では深夜のドン・キホーテを調べるはずでしたが,比較のためまず昼間の様子を見ておくことにしました。

ドン・キホーテ某店

調査したドン・キホーテは市内繁華街のビルに入居していました。店舗は4階に分かれており,1階に携帯電話と衣料品,2階に化粧品と食品,3階と4階は家電や雑貨を取り扱っているようでした。この説明はかなり大雑把です。商品点数がものすごく多かったので,とても把握仕切れませんでした。

ドン・キホーテの特徴のひとつは,商品の並べ方です。圧縮陳列と呼ばれているそうですが,床から天井までびっしりと商品が並べられているのです。はじめはどこに何があるのかさっぱり分からないのです。

実際に店内に入ってみると,目的があって買い物に行くというよりも,何の目的もなくふらふらっと店に入って,衝動買いを促す店作りに見えました。店内には耳を劈く(つんざく)かのような音楽が流れ刺激で溢れ返っていました。いかにもドキュンが潜んでいそうだったのです。

あるロリータの行動

店の説明はほどほどにしておきましょう。私が知りたかったことは,そこにどんなドキュンがいて,どんなものを買っていたかなのです。

2階にて,私はひとりのロリータを尾行することにしました。ロリータは浜崎あゆみに似た髪型と化粧をしていました。身なりは背中が大きく開いた黒いシャツにシルバーのネックレス,ルイ・ビトンの鞄を引っ提げ,ブルーのハイヒールを履いていました。見た目は疑いようのないドキュンでした。

ロリータは携帯電話が手放せないらしく,店の中でずっとしゃべっていました。電話しながら化粧品売り場でマスカラを物色し,つぎにダイエット食品を眺めているように見えました。ところが品物を眺めるだけで,一向に買う気配はありませんでした。

私は「違う人を調査したほうがいいな」と思って,3階に行ってみました。私はおかしなことに気づきました。さっき2階にいたはずのロリータがすでに3階にいたのです。いつの間に瞬間移動したのでしょうか。私は混乱しました。

しばらくして気づいたのですが,同じような格好をした人が店内に三人もいたのです。何かの雑誌で取り上げられた服装だったのか,彼女たちはほとんど同じ身なりをしていたのです。まさにドキュンだったのです(なぞ)。

買出しする人の正体

店内ではドキュンを何人か発見することができました。しかし彼らに特記事項は何もありませんでした。その後,3階と4階も調査してみたのですが,あまりお客さんがいないように見えました。2階がいちばん混んでいた気がしたので,また2階を調査することにしました。

私は生鮮食品の売り場で,不思議な光景を目撃しました。ある男性が買い物かごいっぱいにヨーグルトを買っていたのです。ヨーグルトは500mlの容量があり,男性はこれを20個くらい,陳列されている商品ぜんぶをかき集めていました。

またべつの売り場では,山のようにキッチンタオルを買っている人がいました。どうもドン・キホーテは業務用の買出しにも使われているようなのです。

おわりに

今回の調査ははっきりいって失敗でした。ドキュンが奇声を発し店内を走り回っていると期待していたのですが,まるで違いました(←当たり前)。

白昼のドン・キホーテはすこぶる安全でした。ただ若者向けのファッションビル並みに,刺激的な店であることは間違いありません。まだ行ったことのない人は一度,足を踏み入れてみればいいと思います。

ドキュンになりたい2005,次回は深夜のドン・キホーテあるいは,平日のパチンコ店の様子をお届けしようと思います。それから,某人物からタレコミがあったのですが,平日のゲームセンターには別の種類(ふめい)のドキュンがいるそうです。本当なのでしょうか。ゲームセンターも調査してみようと思います。ではまたいつか。