2005-07-27 市内大衆浴場―ひとりアソビ覗かれた秘め事―
これまで,市内大衆浴場によく出没する「アケミ」という人物について報告してきました。今日はそのアケミちゃんが危機に瀕したときの出来事をお話します。
いつものアケミちゃん
某日,市内大衆浴場を調査してきました。23時をすぎると場内にはアケミの姿がありました。この大衆浴場は24時で閉店します。アケミはいつも閉店が近くなると現れるのです。
アケミはいつもなら全身を日やけしており,黒光りを放っています。その日は日やけが少し落ちていたのか,いくらか白くなっていました。アケミちゃんって,日やけしていないとお腹の緩みがすごく目立つようでした。ああいうのを妊娠線と言うのかなと思いました(なぞ)。
さてここまではいつもの光景であり,なんら変わったことはありませんでした。「事故」は閉店5分前に発生しました。
ある少年の悲劇
閉店15分前になり館内に「蛍の光」が流れ出しました。アケミはこの時間になるとスチームサウナに入り浸り,おひとりで始めてしまいます。アケミはひとり上手なのです。正確にはだれからも相手にされないのです。
調査員である私は,スチームサウナ付近にある椅子に座りアケミの動向を観察していました。案の定,いつものようにアケミがスチームサウナに入っていきました。
私はひとりの少年が,さっきからやたらと歩き回っていることに気づいていました。少年はお風呂の探検ごっこのようなことをしていたのです。そして目の前で大変なことが起こりました。
覗かれた秘め事
閉店5分前のことです。アケミちゃんがひとりアソビの真っ最中であろうというときに,少年がスチームサウナのドアを開け中に入ってしまいました。
私は心の中で「いま入ったらダメーーーーーーーー」と叫びました(「イヤーーーーーーーー」だったかもしれません←なぞ)。それから間もなく,少年は慌てふためいた様子でスチームサウナから飛び出して来ました。続けてアケミも出てきて,急ぎ足で脱衣所に向かっていきました。
私は「アケミは秘め事を見られちゃったんだろうな」と思いました。アケミは見られると興奮するタイプなので,きっとかつてない刺激だったに違いありません(←直球すぎ)。一方,少年にとってはとんだ災難だったに違いありません。
その日,私はお風呂系の表裏を見た気がしました。「おさかん」ってひとつ間違えれば命取りなのです。でも危ないから楽しいというのもあるわけで,○欲に翻弄されるアケミちゃんの姿は小熊の生態に通じるものがあるのかなと思いました。