2005-10-09  市内大衆浴場―嘘大げさ盛り合わせ―

以前,市内某大衆浴場で虹色業界人の「女優」に遭遇したというお話をしました。そのお話の続編です。

女優との再会

某日,市内某大衆浴場を調査しました。

その日,浴場にはあの女優がいました。私はすぐ女優の存在に気づくことができました。女優はだれも頼んでいないはずなのに,独りモデル歩きをしていたのです。

おそらく脳に障害があって,四肢への情報伝達がおかしいからだと思います。女優は仕草のすべてが常識を脱していたのです。

女優は頭からつま先まで,繋ぎ目のない日やけをしており,いかにもばい菌部屋仕様という雰囲気でした。道理であれだけ作り込んでいれば,みんなに見せたくなるというものです。

少年と女優

そうこうしているうちに,閉店の時刻が近付いてきました。

私はいつものスチームサウナで虹色業界人の活動を調査することにしました。もちろんあくまで調査が目的です。ヨコ漏れするためにスチームサウナへ向かったわけではないのです。

スチームサウナの中には,すでに女優と少年がいました。少年は水の入った陶器でできた瓶の前に座っていました。

私は手おけを取るために,瓶へ向かって歩いていきました。すると少年は,水を汲んで手おけを手渡してくれました。ずいぶん気の利く少年だったのです。私は笑みを堪えながら,手おけを受け取り少年の目の前に座りました。調査員は何があっても無表情でなければなりません。阿久津真矢先生のように←なぞ。

ばい菌部屋じゃないの

それからしばらくスチームサウナでは女優,少年,そして調査員3人だけの時間が流れました。館内に「蛍の光」が流れ始めると,女優の行動に変化が現れました。

女優のお芝居はあまりに大胆でした。女優はおもむろにその場で仰向けになり,顔にタオルを乗せたのです。「さあ,どうにでもしてちょーだい。ワタクシの体にお刺身やプリン,いろいろ盛り合わせて。ワタクシを楽しませて」とでも言わんばかりに,あからさまに挑発し始めたのです。

私は少年と顔を合わせて,「この人って『ありえない』よね」と目で合図しました。そして女優がタオルで目を隠しているのをいいことに,独り置き去りにしてスチームサウナから脱出しました。

脱衣所にて,女優は怪訝そうな顔をしていました。私は女優に対して「アンタさ,お風呂系って押しと引きのバランスが大事なの。押しっぱなしも引きっぱなしもだめなの。ここはばい菌部屋じゃないの」とデンパを送ってみましたが,女優は受信できなかったようです。

その後,某大衆浴場で女優の姿を見かけることはありませんでした。おそらく私の品評を恐れているのだと思います(ふめい)。いまどこでご活躍されているのでしょうか。いつかまた女優のお芝居を鑑賞したいものですね。