2006-12-27 市内大衆浴場―黒焦げオンナたちの戦い―
2006年初夏の調査報告です。某日,市内某お風呂を調査してきました。
小さなお風呂の物語
そのお風呂は某2級河川の近くにあります。事前情報によれば夜間はほぼ毎日,虹色業界人が集まるのだそうです。いったいどんな様子なのでしょうか。
22時すぎお風呂に到着しました。どうも昔ながらの銭湯らしい。屋外の駐車場にはなんと焚き木が積み上げられていました。いまどき木を燃やしているなんて,ダイオキシン対策は大丈夫なのでしょうか。
そんな心配をしている場合ではありませんね。さっそくお風呂に入ってみましたよ。浴室はテニスコートの半分くらいの広さだったでしょうか。やっぱり昔ながらの銭湯でした。虹色業界人の活動場所は小さな露天風呂と,小さなスチームサウナだそうです。小さなお風呂の物語が始まりました。
少女Aと少女B
私はまず体を洗うことにしました。洗い場に腰掛けたのだが,背後で二人の少女(少女Aと少女B)が暴れまわっているのが気になりました。お二人とも,どこで日やけしたのか知りませんが,全身真っ黒でした。黒こげオンナがスチームサウナを中心に戦っていたのです。
少女Aと少女Bはなぜかスチームサウナを排他使用していました。おそらく同時に入ると,パラドックス(<英>paradox)が起こるのだと思います。そうなったら大変なのです(ふめい)。
もちろん,そんなわけありません。たぶんライバル心から牽制しあっていたか,キャラが被るのを嫌っていたのでしょう。お風呂業界の人々も特徴を出すために必死なのです。
黒焦げオンナたちの戦い
閉店時刻が近づき突如,浴場内の照明が薄暗くなりました。そのお風呂は,閉店近くなるといくつかの照明が消えてしまうのです。おかげで露天風呂は真っ暗に,スチームサウナも見晴らしが悪くなりました。
少女Aと少女Bの戦いは,なおも続いていました。
スチームサウナのドアがばったんばったん,開いたり閉じたり,悪いものに取り憑かれているかのように動きはじめました。少女Aと少女Bは,なおもスチームサウナの取り合いをしていたのです。二人がそんなことをしていたせいか,来ていた人はつぎつぎに帰って行きました。ついには少女Aも退散してしまいました。
すると少女Bの行動は急変しました。
「本領発揮」と言わんばかりに,もうだれでもかれでも手当たり次第に手を出してきたのです。少女Bは調査員にも接触してきました。私は強気でした。「ちょっと何するの(びっくりマーク)人影の分際で」というわけで,手を払い除けて逃げてきました。
その日はなんとか少女Bから逃れることができました。ところで悪いことは重なるものです。後日,別のお風呂でまたしても少女Bに遭遇してしまったのです。そのときのお話は日を改めて。