2007-10-17 パパ出張レッスン―その2―
某日,あるパパにWindows Vistaの使い方をまたレッスンしてきました。
肌色が死んでいる
パパの最初のお悩みは,印刷の品質でした。光沢紙を買って印刷してみたのだが,思ったほど画質が良くないと言うのです。印刷物を見せてもらったところ,原稿はいつものように生々しいわいせつ画像でした(いきなり毒)。
さて,原稿が何だろうと関係ないのです。私はすぐに「γ特性がまったく合っていないわ。きっと用紙の種類を選んでいないのね」と思いました。プリンタのプロパティを確認してみると,やっぱり「普通紙」のほかに「光沢紙」という選択項目がありました。
「光沢紙」を選んで印刷してみたら納得のいく仕上がりになったらしく,パパは「写真みたい」と大喜びしていました。私はチラっと印刷物を見てみましたが,まだ色が完璧ではないように思えました。純正の紙を使っていないのが原因なのでしょう。何しろ原稿はわいせつ画像ですので,肌色が死んでいるのは致命傷だと思いました。
まあ,でも本人はそれで良いと言っているので,さらなる品質は求めないことにしました。
DVD-RWにコピー
前回,私はパパにファイルの整理の仕方を伝授しました。その後パパは,ファイルを黙々と整理したらしい。ずいぶんとまとまっていました。
パパは,ファイルをDVD-RWにコピーしたいと言い出しました。HDDが消えてしまったときのために,備えておきたいというのです。媒体はすでに購入していたので,ドライブにDVD-RWを挿入してコピーしようとしたら,初期化のダイアログが表示されました。
DVD-RWって,初期化処理をしないと使えないものだったんですね(知りませんでした)。初期化を終えるには25分も掛かるらしく「やだ,時間掛かるわ」と思いました。パパに「時間が掛かるみたいですよ」と言ったら,それじゃ時間を潰そうということになり,居間のテレビでわいせつ映像(しかも無修正のやつ)を鑑賞することになりました。
私ね,「美系の肌色ビデオは気持ち悪いから見たくない」って過去に何度も言っているはずなのです。それなのに,パパったら名場面集と称する映像を見せ付けてきたのです。まったくもって苦痛な時間でした。
パパ,証拠隠滅を図る
DVD-RWの初期化が終わったので,作業を再開することにしました。内蔵HDDからDVD-RWにファイルをコピー,さらにDVD-RWからHDDにファイルをコピーする手順を教えました。
するとパパは,予想外の行動を取りました。おもむろにHDDから画像ファイルを削除してしまったのです。しかも「ゴミ箱」も空にしてしまいました。なぜそこまで証拠隠滅を図らなければいけないのでしょうか。
「どうして消しちゃったんですか?」と尋ねてみたら「ファイルがいっぱいあって分かりにくいから」だそうです。それにDVD-RWにファイルをコピーしたのだから,HDDにファイルがなくてもよいと言うのです。
「HDDに空きがある限り,ファイルは消さないほうがいいのよ。これから数年後,過去にDVD-RWにファイルをコピーしたことすら忘れてしまうものなんだから」と,言ってやろうかと思いました。言わなかったけどね(ふめい)。本人はそれで良いと言うのですから,あえて逆らう理由などありません。
それにしても,Windows Vistaの当初の計画では「WinFS」という新しいファイルシステムを実装する予定だったそうです。これは大人の都合で実現されませんでした。私はパパの使い方を見て,凝った機能なんか大抵の利用者は求めていないんだなと再認識しました。