2007-12-26 パパ出張レッスン最終回
前回の報告から少し時間が経ってしまったので,これまでの経緯を軽くお話します。私はどういうわけか駅前便所で知り合った「パパ」に,Windows Vistaの使い方をレッスンすることになりました。
パパはこれまでWindowsを使った経験がありませんでした。私は「50代のおじさんが, なんの基礎知識もなしにPCを使うのは難しすぎるのではないか」と思い込んでいました。ところがパパは己の欲望に支えられたのか,めきめきと腕を挙げ,わいせつ画像を整理し自在に印刷できるまでになりました。
パパ出張レッスン,今回が最終回です。最後のお題は「動画編集」です。やったことがある人なら分かると思いますが,コンピュータで動画をまともに扱うには映像コーデックの知識が不可欠です。原理を深く掘り下げて説明しようとすると,覚えてもらうことが多くなりすぎてしまいます。少ない手順で,それなりの成果物が得られるようにレッスンしなければなりませんでした。
Windows Vista高速化していた
レッスンの日,いつものように私はパパの自宅を尋ねました。
さっそくパパのPCをお借りして,どうすれば動画編集ができるのか検証することにしました。毎回,レッスンの目的は決まっているわけですが,それらの作業はなるべくWindowsの標準機能,あるいはパパのPCにプレインストールされているアプリケーションで実現できなくてはなりません。
私はパパのPCにどんなアプリケーションが入っているのか,詳しくは知りません。そこでまずアプリケーションの構成と,そのアプリケーションで何ができて何ができないのかを調べて,どうやったら望みの結果が得られるか考えます。検証が済んだらパパに操作手順を伝授するわけです。
さて,検証するためにWindows Vistaを操作していたのだが,ある異変に気づきました。「あれれ?妙に速く動くな」と思ったのです。Vistaって使い込むと高速化するらしいのです。噂には聞いていましたが,まさか本当だったとは。最初のレッスンのときは,たまに引っ掛かる感じがしていたのですが,すっかり差し障りのない使用感に進化していました。いやはや,時代は進みすぎています。
パパ,待ち時間に嫌気が差す
今回のお題は,Video CDやDVDの映像をPCに取り込んで編集します。編集が済んだらDVD(-R/-RW)に書き出します。何の映像を編集するのかは,下品になるので詳細は伏せておきます(なぞ)。毎度のことながら無修正のわいせつ映像でした。しかも素人大学生のやつ(←かなり有害)。
DVD(MPEG2)の取り込みは,プレインストールされているアプリケーションだけでできました。Video CD(MPEG1)の取り込みは,現状の環境では無理だったので,フリーソフトを調達して使うことにしました。プレインストールされているオーサリングツールだけで,MPEG1/2を混在して編集できてDVD(-R/-RW)へ書き出せることが分かりました。めでたくパパの欲望は達成されたわけです。
こうして自家製のDVDを作るという目的は達成されたのだが,パパはどうも映像の処理時間に不満があったようでした。1枚のVideo CDからMPEG1ファイルを得るための所要時間は,5分程度でした。ところがDVDからMPEG2ファイルを得るためには,数十分も時間が掛かってしまったのです。
さらには映像の収録時間と,DVDを焼く時間が同じにならないことに違和感があったらしく(ビデオテープの「ダビング」だと同じになりますよね)途中,待ち切れなくて近所の喫茶店に行ってしまったくらいだったのです。
時代は進みすぎている
一連のレッスンを通じて,ちょっと感じたことがありました。時代は進みすぎているのです(←またこれかよ)。私ね,「早くVistaに移行しなくちゃ」と思いました。やっぱり新しいものって良いのです。
たまに,古いシステムをいつまでも使い続けていることを自慢する人がいます。それって程度問題ですね。とくに「プロ」としてコンピュータのお仕事をしている人は,「最新の環境?分からないし興味もないや」なんて言っていると「いらない人」だと思われてしまいそう。
小室センセイの「RUNNING TO HORIZON」に「そんな君はいらない」って歌詞があります。昔のものにダラダラ固執していると,あのグチャグチャした歌い方で「そんな君はいらない」って,現実に言われてしまいそうなのです。
私はパパ出張レッスンを通じて,そんな恐怖を感じました(←どこまで本気なのやら)。