2008-05-18  某公衆便所―真っ赤なランジェリー―

夕刻,市内某公衆便所を調査してきました。便所の写真を撮ってきたので,写真を交えて最近の動向をお話します。

私はたまに「なぜそこまで調査熱心なのか」と尋ねられることがあります。そこにおさかん地帯と化した便所があるからなのです。それ以外の理由はありません。調査結果にもたいした意味はありません(ふめい)。

便所の外観 便所の中

<画像の説明>今日,調査した公衆便所です。市街地の一角でひっそりと人々の排泄の世話をしています。また一部の嗜好家たちの社交の場でもあります。

真っ赤なランジェリー

私は個室に入ってみてドキっとしました。同時にニヤリとしました。

真っ赤なブラジャー1 真っ赤なブラジャー2

<画像の説明>個室のドアのフックに真っ赤なブラジャーが吊るされていました。おそらく女装子から個室へのお供え物なのでしょう。この便所には自縛霊でも居るのでしょうか。

キャンドゥで売っているような安っぽい下着でしたが,私はこの試みを評価したいと思います。この手の場所ではとかく雰囲気作りが大切なのです。「盛り上げたい」という情熱が伝わってくるかのようでした。

ぼくはみんなの公衆便所です

個室の壁にはびっしりと落書きがありました。いくつかご紹介しましょう。

みんなの公衆便所さん

<画像の説明>「(私は)みんなの公衆便所です オシッコのみます ○○○○のみます ケツマ○○に中○して下さい ユルユルのケツマ○○つかって ゆビは4本までなら入ります ア○○○○ストはまだむり」だそうです。できないことがあるのなら,最初から書かなければよいのに(←手厳しい)。それにこういう派手なことを書く人は,たいていとんでもない容姿なものです。

自称優しい紳士

<画像の説明>この落書きは上の落書きへの返信です。「何曜の何時頃来たらいいですか?私は55才の優しい紳士です。(私のはとってもおいしいですよ)5/9」だそうです。丁寧に噴出しまでつけちゃって,マメな性格の人なのでしょうか。

さて,私は長年この便所を調査していますが,この便所の落書きにはある特徴があります。返信に「何曜日ですか?」というように,曜日を指定していることがよくあるのです。ほかの便所ではもっぱら日付と時刻を指定するのに,この便所だけに曜日が出現します。週単位で行動する習慣のある人たちが,利用しているのでしょうか。詳しいことはまったく分かっていません。

年の問題を克服

便所の住人たちにパラダイムが到来したようです。

50代前半の方

<画像の説明>「2008.4.30 10代から35才位までのスリムな子 最高のフ○○してあげるよ 俺は50代前半 会える日時を書いておくように」だそうです。私ね,日付にきちんと「年」を書いていることに感心しました。この便所の落書きは,ほとんど消されることがありません。ものによっては1年前の落書きが鮮明に残っているのです。そうなると「4.30」だけでは,今年なのか去年なのか分からないのです。

私はこの便所の住人たちが,いつになったら年の表記を発明できるのか,以前から興味がありました。ついに「パラダイム」が到来したようですね。変則事象を発見して危機に陥り,さらにはパラダイムによって危機を克服したのです。

なんとすばらしいのでしょうか(ふめい)。これだから私は便所の調査を止められません(←病気)。