2007-05-27 ガチムチの謎―ガチムチとは筋肉質な体に脂肪がついた体型―
世に蔓延る体型呼称。時として「詐欺」であるとか「勘違い」「嘘」「おおげさ」などと,忌み嫌われています。今回はガチムチの謎に迫ります。みなさん「ガチムチ」ってどんな体型か分かりますか。また「ガチムチ」はいつから始まって,いつ終わるのでしょうか。
元ネタは「セ○」さんのマイミクさん(ごめんなさい,お名前は忘れてしまいました)の「ガチムチのガイドライン」です。私も日頃から気になっていたので,調べてみることにしました。
ガチムチとは筋肉質な体に脂肪がついた体型
年齢別に各体型呼称の構成比率を調べてみることにしました。
※分析方法。2007年5月における1万3千件の投稿文から体型呼称ならびに身長,体重,年齢を含む投稿文を抽出。分析にはYumi Scanties,Microsoft Excelを使用。
<説明>体型呼称と年齢ごとの傾向を述べます。
- スジ筋 ― 20代から30代に掛けて減少し,40代では皆無となる
- 筋肉質 ― 20代から40代に掛けて減少していく
- ガチムチ ― 20代では少ない。30代から増え始める。ガチムチとは30代,40代の体型を指すらしい
- ガチ ― 意味不明な呼称の「ガチ」であるが,年齢ごとの傾向ははっきりしなかった。意味不明だからなのかもしれない
- デブ ― 40代でいちばん多い。経験的に妥当な結果
<まとめ>20代から30代に掛けて「筋肉質」と「スジ筋」が減り,代わりに「ガチムチ」が増えます。ガチムチというのは,20代にスジ筋あるいは筋肉質だった人が脂肪太りした体型を指すのでしょう。なお「スジ筋」とは,痩せており体脂肪率が低くそれでいて筋肉のついた体のことです(たぶん)。
さて「ガチムチ」という体型呼称は,わりと新しいです。使われ出したのは,2000年代に入ってからだと思います。以前は「SG系」という言われ方をしていました。私は当時,「SG系とは生活習慣病予備軍のこと。本来はSF(SUPER FAT)なんだけれど,『勘違い』という悪習慣がひとつ多いからFを1文字進めてSGになった」と説きました。どうやら世の中,10年前と変わっていないようですね。おそらく10年後も同じことを繰り返しているでしょうね。いい加減にすればいいのにね(ふめい)。
体型呼称早見表,あなたは何系?
ガチムチの正体,だいたいお分かりいただけたかと思います。つぎにあなたはガチムチか,そうではなければ一体何であるのか,判別するための資料をお見せしましょう。
なんと体型呼称の早見表なのです。身長170-174cm,175-180cmの二種類を用意しました。あなたの体重を当てはめてみてくださいね。体型が何であるか分かりますよ。なお残念ながら170cm未満の人の早見表は,用意できませんでした。資料が足りなかったのです。
<説明>身長170-174cmの方のための早見表です。ガチムチと呼べる体重は70kg以上90kg未満のようです。それから「スジ筋」と「筋肉質」は背反します。60kgを超えたらスジ筋と言ってはいけませんし,60kg未満なのに筋肉質と言うのも良くないみたいです。
<説明>身長175-180cmの方のための早見表です。申し訳ありませんが,170-174cmの早見表よりも精度がちょっと悪くなっています。175cmを超えると「普通体型」という言い方がお目見えします(170-174cmの早見表では,出現頻度が低いため省略されています)。「普通体型」もかなりの地雷なのですが(なぞ)。そのお話はまたいつか。
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2007-05-24 工藤静香2007年度版の歯並び
昨晩,NHKの「SONGS」という歌番組に工藤静香さんが出演していました。この人はころころ歯が変わります。2007年度版の工藤静香さんの口元を観察することができたので,感想をお話します。
やはり入れ歯だった
前回の報告では「一部の歯の色が違う。入れ歯に落ち着いたはずなのに一体なぜ。今度はインプラント治療をしているのかも」という話をしました。どうも私の見間違いだったようです。歯は以前と同じ入れ歯であり,変わっていないように見えました。
この人は上顎3|3が明るすぎるのだと思います。たぶん上顎21|12が入れ歯なんでしょうけれど,3|3(犬歯)が21|12よりも明るいのです。私ね,びっくりしました。
みなさん洗面台で自分の歯をよく観察してみてください。犬歯って特別,暗くありませんか。工藤静香さんの歯は,いわば自然法則に逆らっているのです。だから余計に不自然な感じがするんだと思います。
歯肉が不自然
工藤静香さんの入れ歯は,これから存在感を増していくと思います。なぜそう言えるのか。歯肉って,加齢とともに下がって,歯間が目立つようになるのです。一見,審美的に良くない気がするかもしれませんが,それが正常な年の取り方なのでしょう。
入れ歯以外の歯は,加齢とともに劣化していきます。ところが入れ歯は作り直すたびに若返ってしまいます。前歯だけ老化から取り残されることになり,これから先,自己主張を強めることになるでしょう。
繋ぎ目を嫌って,そのうち総入れ歯になってしまうのかも。いったいどんな進化を遂げるのか,観察を続けようと思います。
2007-05-23 工藤静香さんの入れ歯を観察15分前
こんばんは,すみません予告し忘れていました。本日23時よりNHKに歌手の工藤静香さんが出演します。工藤静香さんの上顎前歯は入れ歯だと言われています。本当なのでしょうか。口元がどう進化しているのか,観察するチャンスです。
私は録画予約しました。しかも高画質モードで。口元の詳しい検証は日を改めて。
2007-05-21 スキャンティ・システム
「スキャンティ・システム」とは,某掲示板の投稿文を統計分析するツールの開発名です。2007年5月の連休中に軽く作ってみました。
<画像の説明>スキャンティ・システムの実行画面です。
このシステムはWebクローラ(データ収集),データベース,データベース・クライアントのみっつのサブシステムから成り立っています。現在のデータベース・クライアントは,投稿文の全文検索ならびに検索結果から度数分布表(ヒストグラム)を作成することができます。
技術的な話はこの程度にして,スキャンティ・システムによる分析結果の例をご紹介することにしましょう。一体,何が分かるのでしょうか。
市内日焼けスポット
<説明>時刻と曜日の度数分布表から,市内日焼けスポットの動向を調べることにしました。
11時頃から盛り上がってきて,14時台がもっともおさかんになるようです。お昼ご飯を食べた後,「なんか暇だな」と思って日焼けスポットに出掛けているのでしょう。
15時以降にぴたりと静かになっている理由は,標本数が足りないのと日照時間がまだ短いからだと思います。6月,7月になれば山の時刻は変わることが予想されます。
某映画館
<説明>土曜日の夕方がおさかんのようです。平日は脈なしであり,行くだけ無駄みたいです。
A公園とB公園の比較
<画像の説明>A公園の分布。
<画像の説明>B公園の分布。
<説明>A公園は土曜日がおさかんです。木曜日も活発に見えますが,5月の大型連休の影響であり連休以降は挙動が違います。
B公園は土曜日曜平日の差はあまりなさそうです。なぜでしょうか。たぶん年齢層が関係しているのだと思います。B公園の周辺地域は若年層の住宅地でもあるのです。お若いと平日の深夜でも出掛けられるのでしょう。
どちらの公園も月曜日は弱いようですね。
今後の展開
「スキャンティ・システム」は,私ひとりでこっそり使っています。クライアントはいわゆるCGIスクリプトですので,一般公開することも技術的には可能です。しかし,こんなものを公開されたら傍迷惑にもほどがあるのです。
今後の機能拡張の予定を少々。
- 伏せ字キャンセラ ― 投稿文に存在する伏せ字を解読する機能。検索精度を上げるために使います。たとえば本来,「ヨドバシ」と書くべきところを「ヨ○バシ」と書いたり「ヨド●シ」と書いたりする人がいます。伏せ字を元に戻して,投稿文を整形しておきます。検索するときは原文ではなくて,整形した文を検索対象にします
- エージェントサービス ― サーバ内で定期的にキーワード検索を実行して,ヒットしたら携帯メールで通知してくれるサービス。気になるキーワードの投稿状況を監視することができます。この機能はまだ構想の段階です。仕様も決まっていませんし,仮の実装物もありません
2007-05-20 某地下サウナ―調査員絶体絶命・ワニワニパニック―
秘境「パパの湯」の続報です。前回の報告では「パパの湯」が神経障害に効くらしい,というお話をしました。私はあれから顔の整形手術の後遺症を癒すため,パパの湯に通うようになりました。もちろん,「温泉療法が目的です」なんて,ただの口実なのですが(なぞ)。
思わぬ攻撃
ある日の出来事です。その日も私は,パパの湯に出向いていました。併設されているサウナの中では,相変わらずパパたちがお戯れになっていました。パパたちの行動はかなり派手でしたが,こちらに手が伸びてくることはほとんどありませんでした。「実害がないならいいか」と思って,私はあまり気にしていませんでした。
ところがです。そのときサウナはかなり混雑していました。狭いサウナに(私を含めて)大人が6人も,かなり窮屈でした。
ちょうど私の四方をパパたちが囲んでいたのだが,前に座っているパパが急に振り返り攻撃をはじめたのです。するとどうでしょう。両隣のパパからも,左右の斜めに座っているパパからも手が伸びてきたではありませんか。いわゆるアイドル状態だったのです。
パパとワニワニパニック
私はパパたちからの攻撃を,阻止しなければなりませんでした。
つぎつぎ伸びてくる手を押さえつけているうちに,「もぐら叩き」というか「ワニワニパニック」(←どちらも似たようなものですが)のような状態になってしまいました。さすがに「このままでは生命に危険が(びっくりマーク)」と思い,サウナから脱出することにしました。ところが出入り口にパパが立っていて,なんと出られなくなっているではありませんか。絶体絶命だったのです。
このままでは溶かされてしまいます。私はパパに道を譲ってもらいサウナから脱出しました。しばらく水風呂に入って体温が落ち着いてからサウナを覗き込んでみたのだが,パパたちが4人でお励みになっていました。まさに地獄絵図だったのです。
パパの湯の正体
ときとして,パパの湯は私たちに牙を剥くことがあります。油断しているとあの病気に感染してしまうことでしょう。ところで,パパの湯の正体はリビド(<ラテン>libido)にほかなりません。パパの湯はパパたちの○衝動が具現化したものなのです。
想像するだけで気持ち悪いというか,物凄く汚い気がします。実際,あのお湯は衛生基準を満たしていないと思います。しかし毒をもって毒を制すとでも言うのか,強力であるがゆえに美肌に効果があったり,厄介な神経障害にも効果があったりするわけです。本当にそうなのかは置いておいて(ふめい)。
まだまだパパの湯を調査する必要がありそうですね。じつは私は,パパたちの本音を聞き出すことに成功しています。そのお話はまたいつか。
2007-05-18 KAT-TUN田中聖クンの差し歯
有名人の歯情報,今回はジャニーズ事務所のタレント,田中聖(たなか こうき)クンを検証します。「田中聖クンってだれかな」と思った人がいるかもしれません。「KAT-TUNの坊主の人」と言えば,もうお分かりですね。
さて,今週号の雑誌「TV Taro」だったと思います(【追記 20 MAY 2007】 ごめんなさい「TV Japan」の間違いでした)。田中聖クンの顔写真がデカデカと載っていました。私は彼の下顎前歯を見て,目が釘付けになってしまいました。歯列がうそ臭かったのです。
連結の差し歯に見えましたよ。質感はかなり悪く,いかにもプラスチックの歯という感じでした。でもちょっと気になったのが,下顎の歯だけ写りが不鮮明だったのです。もしかしたら,歯間が開いているのを気にして,レタッチで隙間を塗りつぶしたのかもしれません。この場合,差し歯というわけではありません。
いずれにしても,田中聖クンの下顎前歯には秘密がありそうです(ふめい)。これから意識して観察していこうと思います。
2007-05-17 市内某公園―春風に吹かれて―
こんばんは,ただいま午前1時半です。さきほど市内某公園を軽く調査してきました。今春はじめての調査でした。短時間しかいなかったので大した内容はありませんが,調査報告を簡単に。
立ち入り禁止の札
某公園には入り口が数箇所あります。どういうわけか入り口が鎖で通せんぼされており,鎖には「立ち入り禁止」という札がぶら下がっていました。日中はこんな鎖ありませんでした。どうやら夜間は公園に入ってほしくないようなのです。
この鎖なのですが,効力らしい効力はありません。跨げば簡単に通ることができました。
さて,私は園内が暗すぎることに気づきました。「夜間は封鎖しているんだから,だれもいないよね」という建前だからなのか,園内の電灯が消えているのです。こんなことでは虹色業界人たちがますます過激にやりたい放題,どこでもいいからだれでもおさかん,という状態になってしまうでしょうね。楽しみになってきました(ふめい)。
少女と妖怪たちが待機
いつもの光景です。ふしぎ少女と妖怪たちが暗闇で追いかけっこしていました。
じつはこの公園ここ数年,下火なのです。べつのF公園ってところがあまりに過激で面白いので,みんなそっちに移ってしまっているのです。「このまま衰退してしまうのか」と思っていたら,しっかり常連さんが支えてくれているのですね。
マッキーさんは不在
1997年ごろから某公園の管理人を務めていた「マッキーさん」。2005年頃からあまり姿を現さなくなり,2006年には一度もいらっしゃらなかったようです。今年もマッキーさんはいません。
どうしてマッキーさんが公園に来なくなってしまったのか,いろいろと想像できます。でも実際どうなのかというと,私の情報網ではまったく分かっていません。たぶん市内で生きているとは思うのですけれどね。
私,10年前であれば,夜10時から朝5時まで公園の様子を観察していました。「知らないことはない」というほど人の流れを把握していました。現在は稀にしか調査していないので,さっぱり分からないのです。それでも若い人が灯の番をしてくれているようです。
野外系って体力と時間を浪費するので,若い人に任せるのがいちばんなのです。
2007-05-14 さっき高度なヨコ漏れ
おはようございます。ただいま午前4時半です。さきほど市内某ばい菌部屋に行ってきました。思いのほかおさかん系数が高まってしまい,大変なことになりました。何がどう大変だったのかは,下品になるので伏せておきますよ。オラオラ(ふめい)。
今回はかなり変わった出来事がありました。私は長年,虹色業界人のさまざまな謎を調査・報告してきました。ここ数年は新しい発見がなかったので,てっきり自分はもうベテランの範疇なのかなと思っていたのですが,とんでもない。まだまだ知らない世界がありました。いい気になっていてはいけないのですね。
さて,その「変わった出来事」は私にとって未体験の光景であり,衝撃的でした。いつになるか分かりませんが,詳しくお話するつもりです。ではまた。
2007-05-10 悪魔の公開メール
ミニラさん
チップ部品は地元のパーツ屋さんでは取り扱っていなくて,通販で買いました。お店は忘れてしまいましたが,「――通商」って名前だったような気が。どこもそんな名前ですが(ふめい)。チップ部品って指では摘めないので,ピンセットで摘んで半田付けしました。ああいうのって,難しければ難しいほど燃えるんですよね。
たしかにあのプラスチックケースは,穴を開けるのが難しかったかもしれません。私は半田ごて(プラスチック加工専用)で大雑把に穴を開けて,テーパーリーマで穴を広げるって作戦を取っていました。ゆっくり広げれば割らずに加工できました。
「二度と使わないけれどどうも捨てられない」という物を捨てるためには,捨てる前に写真を撮っておけばいいって新聞に載っていました。でも電子工作モノの写真を撮影したのは1997年(10年前)です。新聞の記事を読む前に撮っていたので,「新聞に書いてあったから――」というわけではありません。
2007-05-09 アルゴリズム株取引の実際―その4―
アルゴリズム株取引,3銘柄の事例をご紹介します。今回の報告分から新システムを使った取引です。新システムと旧システムとの違いは作業の速さです。銘柄を抽出する原理は同じです。新システムでは銘柄を探して,買い注文を出すまで最短で1分程度の作業時間が掛かります。
利益は労力に見合った額でなければなりません。私の場合,いまのところ極小額の取引しかしていませんので,銘柄選びに時間を掛けていてはだめなのです。コストは最小にすべきです。良い銘柄を手早く買えるように,これからも作業手順とコンピュータ・システムを改良していきます。
9621:(株)建設技術研究所
- 2007年4月3日に848円で100株買付け
- 2007年4月9日に866円で100株売却(利益2.1%)
この時期,アルゴリズム取引の買い条件を満たす銘柄が存在しませんでした。お金を遊ばせておくのはもったいない気がしたので,推奨度が劣る銘柄を買って,利益2%で売り注文を出してみることにしました。わりと短期間で売買が終わりました。
6319:(株)シンニッタン
- 2007年4月9日午前9時10分に725円で100株買付け
- 2007年4月9日午前10時0分に741円で100株売却(利益2.2%)
株の保有期間はわずか1時間弱でした。朝買ってその日のうちに売ってしまうという,デイトレードになりました。
9448:(株)インボイス
- 2007年4月12日に5,720円で15株買付け
- 2007年4月16日に5,520円で14株ナンピン買い
- 2007年5月7日に5,910円で29株売却(利益5.09%)
利益は出ましたが,この取引は失敗でした。ナンピン後も価格の下落に歯止めが掛からず,どうなることかと思いました。この会社はいわゆる「新興銘柄」です。何を材料に値段がついているのか良く分からない。新興銘柄はコンピュータの予想に乗りにくいようです。逃げ切れたのでもうどうでも良いといえば,どうでも良いのですけれどね。
2007-05-07 失われた古代文明
【注意】いつもより難易度が高くなっています。完全に業界の人向けです。専門用語がばんばん出てきますが,それが何であるかはあえて説明しません。意味が分からない方は,画像を眺めるだけにしておきましょう。
最近,ミニラさんが「JR-200」をよく話題にしています。私も何らかの手段で対抗しなければならないと思いました。「ミニラさんの独走を許してはならない(ふめい)」,本当にそう思ったかどうかは定かではありませんが,濃いヤツをお見舞いすることにしました。
今回ご紹介するのは,ラジオ少年時代の作品です。手掛けた年代がかなり古いので,感心するのかもしれませんし呆れるのかもしれません。
各種小物
1989年頃に製作。
ラジオ少年であれば,だれでもあのタバコ大のプラスチック・ケースを知っているはずです。私も愛用していました。あのケース,落とすとすぐ割れちゃうんだよね。
<画像の説明>左はアンプ付きスピーカです。低周波アンプのICにはTA7368Pを使用。トランシーバのイヤホン出力の音声をスピーカで聞きたいときに使っていました。右は小型の安定化電源です。3端子レギュレータにはLM317を使用。電源によりますが,0.5Vから9Vくらいまで電圧を変えることができました。出力電圧はショートピンにより,プリセットできるようにしていました。なかなか重宝していたのだが,ヒートシンクが小型だったため連続使用できなかったのが難点でした。
チロルチョコ大のAMラジオ
1990年頃に製作。
ラジオの大きさは,チロルチョコと同じです。当時,チロルチョコには10円と20円の二種類がありました。違いはチョコレートの分量,つまりはお菓子の大きさです。本当は10円のチロルチョコ大のラジオが作りたかったのだが,部品の大きさの制約でどうしても無理でした。しかたがないので,20円のチョコ大で我慢することにしました。
AMラジオのICにはLA1050を使用。電源はボタン電池(LR1130型)だったので,あれよあれよと電池が消耗してしまい,ラジオとしては役に立たなかった記憶があります。
さて,チロルチョコ大のラジオを作るのは,決して簡単なことではありませんでした。何度か試作して完成させることができました。
<画像の説明>初期型のマスクフィルムです。最初は両面基板にするつもりだったのだが,パターンの引き回しを工夫すれば片面でも良さそうな気がしました。
<画像の説明>初期型のパターンを変更して片面基板にしました。マスクフィルムと焼いた基板です。まず紙フェノール基板で試作品を作ることにしました。部品を半田付けして動作確認。パターンは部品を紙の上に乗せて考えましたが,本当に部品が乗るかどうかはやってみるまで分かりませんでした。なぜなら部品は立体だからです。
<画像の説明>試作品でラジオとして動作することが分かったので,いよいよ本番です。基板がやや特殊でした。市販されているプリント基板は,1.6mmほどの厚さがあります。「これでは厚すぎてケースに入らない」ということになり,もっと薄い基板にしなければなりませんでした。薄さを出すためにポリアミドのフレキシブル基板を作成し,0.5mm厚のステンレス板に貼り付けて強度を持たせることにしました。ステンレスはとても硬いので加工するのが大変でした。ドリルで穴をいっぱい空けてその穴を金属ヤスリで繋ぎ,ひたすら削って平らにしました。バーアンテナの近くに金属板なんかあったら周波数特性が変わってしまいそうですが,そんなのお構いなしだったのです。
あと写真では分かりませんが,抵抗やコンデンサにはチップ部品を使っていました。個人の電子工作ではまだ珍しかったと思います。
<画像の説明>ラジオのケースです。チロルチョコの寸法を測って展開図を作成。方眼紙で外枠を作り,瞬間接着剤を染み込ませて硬化させました。
<画像の説明>ケースに収めた様子です。これが完成品です。チロルチョコの外装をそのまま被せることができました。
失われた古代文明
現物は引越しのときにすべて捨ててしまいました。いつかホムペのネタになると思って(そのときまだ「ブログ」は存在していませんでした),捨てる前に撮影しておいたのです。私はただのオタクではありません。重症のオタクなのです。
当時,周囲にこの趣味を理解できる人がだれもいなくて,かなり苦しい立場でした。もうね,罵られ方が半端じゃなかったの。「気持ち悪い」だの「危ない」だの「テロリスト」だの,まったくひどい言われ様でした。その手の業界にとってソフトもハードもできる(経験のある)人って「花形」なのですが,そんなことを知ったのは後になってからでした。